2024年04月15日更新

監修記事

ユニットバスの断熱リフォームにかかる費用の相場や注意点は?

冬のお風呂場、寒くありませんか?浴室が寒いとヒートショックも心配。ユニットバスにリフォームするなら、断熱性を最大限に活かして暖かい浴室にしたいですね。断熱効果をプラスするとユニットバスの価格はどうなるでしょうか。その方法とリフォーム費用の相場をお教えします。

「ユニットバスの効果的な断熱リフォームのポイントが知りたい」

「ユニットバスの断熱リフォームの費用相場は?」

上記のようにユニットバスの断熱リフォームを検討している方には様々な疑問があるのではないでしょうか。

本記事では、ユニットバスの断熱リフォームの費用相場や断熱リフォームのポイントなどを紹介しています。

この記事を読むことで断熱リフォームについてのポイントを抑えることができるため、自身の希望に近い断熱リフォームを行うことができるでしょう。

ユニットバスの断熱リフォームを検討している方は、ぜひチェックしてみてください。

お風呂が寒い原因はなんだろう?

冬場に冷え切ったお風呂に入り、寒いと感じることは多いのではないでしょうか。

お風呂が寒くなってしまう原因は冬の冷気が伝わってしまうためです。

具体的にどのような浴室が寒くなってしまうのか把握しましょう。

通気性が良い

浴室に窓がついているお風呂は通気性が良いというメリットがありますが、冬場は外から冷気が伝わりやすいので寒くなってしまいます。

またお風呂は湿気対策として換気扇などが備わっていますが、換気扇から外の冷気が入り込むこともお風呂が寒くなってしまう原因です。

タイルなどの素材の影響

浴室の床や壁に使用される熱伝導率が高いタイルなどの素材で作られているお風呂は寒くなってしまいます。

また断熱処理もタイル張りのお風呂には施工されていないケースが多く、寒さが伝わりやすいといえます。

温度変化を少なくするためには天井や床などにも断熱処理が必要です。

なぜユニットバスの断熱が大切なのか

ここではユニットバスの断熱リフォームが大切な理由について紹介します。

ヒートショックを防ぐ

ユニットバスの断熱リフォームは、寒暖差によって発生するヒートショックを防ぐことができます。

ヒートショックは、お風呂場との大きな寒暖差によって血圧が急激に変化することで、めまいや心筋梗塞などを引き起こします。

ユニットバスの断熱リフォームを行い、寒暖差を小さくすることでヒートショックを予防することができます。

結露を防ぐ

お風呂の天井や窓に水滴が付き、拭き取ることを手間に感じたことがある方もいるのではないでしょうか。

ユニットバスの断熱リフォームはお風呂の結露を防ぐ効果があります。

結露の原因は外とお風呂内に大きな気温差があることによって生じます。

結露によって発生した水滴を放置するとカビが発生します。

カビは、お風呂場で広がりやすいため注意が必要です。

光熱費の節約になる

断熱機能の高いユニットバスへリフォームすることで光熱費の節約にもなります。

断熱性能の高いお風呂は、冷たい外気が侵入しにくいため、浴槽に張ったお湯を冷めにくくする働きがあり、追い焚きやお湯足しの頻度が少なくなります。

保温効果の高いユニットバスは、お風呂に入る人数が多い場合や、先に入る人と後に入る人の時間が空いてしまう場合などに適しています。

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ユニットバスの効果的な断熱リフォームのポイント

他の部屋と浴室の急激な温度差は、ヒートショックなどに陥り身体に悪影響を与えかねません。

そのため、ユニットバスの断熱リフォームはとても重要だと言われています。

ユニットバスを効果的に断熱するためには、断熱材を入れるだけでなく、複層ガラスの内窓を取り付けるのも有効です。

冷気は窓の表面やサッシの隙間から入り込みますが、内窓を設けることで冷たい外気をシャットアウトでき、内側に流れ込むのを阻止できます。

また、浴槽には保温性のある物を選び、床材は冷たさを感じさせない素材でできたものを選ぶと良いでしょう。

またお風呂に浴室暖房を設置すれば、お風呂に入る前に浴室内を温めることができるので、有効な寒さ対策が可能になります。

断熱リフォームの気流止めとは?

断熱リフォームの「気流止め」はご存じでしょうか。気流止めは断熱リフォームにおいて重要になります。

ここでは気流止めについて紹介します。

断熱リフォームで重要な「気流止め」とは

気流止めとは、通気を止めて空気の流れを作らないようにすることです。

特に床下や壁内は気流止めすることによって断熱性を高めることができます。

日本で古くから用いられている在来工法で建築された家は、壁や床に隙間が生じており、この隙間によって内部の空気の流れが発生しています。

この空気の流れによって断熱材の繊維に含まれた空気も移動してしまい、断熱性が低下してしまいます。

気流止めのメリット

気流止めを行うメリットは1つ目に壁内部の結露を防止するという点です。

結露が発生し水分が付着することによって木造の住宅では、木材が腐ってしまい、家の劣化を進めてしまう可能性があります。

気流止めを行うメリットは2つ目に断熱性能の向上です。

断熱材が入っている場合でも断熱材が含んだ空気が空気の流れによって移動してしまい断熱性能が低下してしまいます。

そこで、気流止めにより壁や床の内部の冷たい空気が壁や床に触れ、断熱性能が低下するのを防ぎます。

気流止めの方法

気流止めを行う方法は様々ですが、基本的には空気の流れが発生する隙間を塞ぐ必要があります。

気流止めに使用される材料は木材や気密テープ、発泡ウレタンなどが一般的です。

気流止めに使用される材料は依頼する業者によって異なる可能性があるため、実際にどのような材料を使用しているのかなどの確認を行うと良いでしょう。

気流止めは隙間を防ぎ、空気が侵入することを防ぐ目的であるため、状況に応じて施工を行う必要があります。

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ユニットバスの断熱リフォームの施工例と費用相場

次に、ユニットバスの断熱リフォームの施工例と費用相場をご紹介します。

ユニットバスの天井断熱リフォーム

2階建ての戸建て住宅の1階にお風呂がある場合、通常、2階の床があるために断熱材などを入れることはありません。

しかし、お風呂の天井部分が屋根の場合は、壁や床だけでなく天井にも断熱材を入れることでユニットバスの断熱効果をさらに高めることができます。

  • ユニットバスの天井の断熱リフォーム費用相場:1平方メートルあたり約4,000円〜約8,000円

ユニットバスの床下断熱リフォーム

ユニットバスの断熱リフォームで床下の断熱は欠かせません。

冷気は足元から伝わりやすいため、断熱材を使用し床下の基礎を囲うように断熱リフォームをすることで、浴室内の快適性がより増すでしょう。

既存の浴室が寒い場合、その原因としてこの基礎断熱がきちんと施工されていない可能性が考えられます。

そのため、ユニットバスの床下を断熱材などで囲って断熱するリフォームが有効です。

  • ユニットバスの床下断熱リフォーム費用相場:1平方メートルあたり約4,000円〜約8,000(床下、壁含む)

ユニットバスの内窓取り付けリフォーム

ユニットバスは在来工法に比べて断熱性は高くなりますが、断熱対策されていても窓からの冷気は防げずに、浴室内の気温が下がってしまう可能性があります。

しかし、ユニットバスに内窓を取り付けることで、冷たい外気の侵入を防ぐことができます。

また、サッシとサッシの間に空気層ができるためより高い断熱効果が期待できるでしょう。

  • ユニットバスの内窓取り付けリフォーム費用相場:約6万円

ユニットバスの断熱リフォームの悪い施工例

では、ユニットバスの断熱リフォームで悪い施工とはどのような例なのでしょうか。

まず、正しい施工では、ユニットバスを室内と見なして家ごと断熱し、浴室まわりは基礎部分まで断熱します。

こうすることで、冷気が入り込みにくくなり家の中も浴室内も暖かさを保つ事ができるのです。

一方、家全体を断熱しているにもかかわらず、ユニットバス周囲の外壁側や床下に断熱材が入っていないような施工が悪い例だと言えます。

また、ユニットバス自体を外部扱いにし、断熱をしないという施工もあります。

どちらも、浴室まで断熱されていないため浴室や室内も寒くなるという現象が起こってしまいます。

ユニットバスを断熱リフォームする際、きちんとした知識を持ち合わせていない業者が工事を行うと、正しく施工できず本来の効果が得られない恐れがあるため、施工実績や知識が豊富な業者を選ぶようにしましょう。

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ユニットバスの断熱リフォームの人気オプション

ユニットバスのリフォームをする際に追加するオプションについて疑問に思っている方もいるでしょう。

ここでは、ユニットバスの人気オプションについて紹介します。

シャワーバー兼用手すり

シャワーバー兼用の手すりについては、手すりと調整式のシャワーフックで構成されています。

このシャワーフックはシャワーの高さを変更することができるため、洗い場で自身の都合の良い高さに調整することが可能です。

また、シャワーフックだけでなく手すりとしても使用できるため、洗い場で立ち上がる際や浴槽に入る際に体を安定させることが可能です。

滑りやすいお風呂では転倒の恐れなどがあるため、シャワーバー兼用手すりはおすすめです。

浴室暖房乾燥機

浴室暖房乾燥機は様々な役割を果たしてくれます。

寒い冬場ではヒートショック対策に暖房機能を使用することができ、天候が優れない日や花粉の飛ぶ時期には洗濯物の乾燥にも使用することができます。

また、お風呂で発生しやすい湿気を取り除き、結露やカビの発生を防ぐことも期待できます。

近年では、エステ気分を味わえるミストサウナ機能などがついている高機能な浴室暖房乾燥機もあります。

断熱材パック

断熱材パックとは、天井、壁、床、排水が流れるトラップ、浴槽下のパン部分などに使用する断熱材がまとまっているセットプランです。

断熱材パックは冬場に浴室内部の温度や、浴槽の中のお湯が冷めてしまうことを防ぎます。

特に浴槽については、本来であれば浴槽の底面から熱が逃げ、お湯が冷めてしまいますが、断熱材によりお湯をさめにくくする働きがあります。

内窓またはペアガラス窓交換

内窓を付けることやペアガラス窓に交換することで浴室の断熱効果や防音効果を期待することができます。

断熱の面では熱が窓から逃げてしまうことを防止するため、冬場にお風呂がすぐに冷めてしまうことを防ぎます。

冷えてしまったお風呂は居室との温度差によってヒートショックが起きてしまう可能性があるため注意が必要です。

また、防音の面でもプライバシーが気になるお風呂場の音が外に漏れにくく、安心してお風呂を使用することが可能です。

追い焚き機能付きフルオート給湯器

追い焚き機能付きフルオート給湯器は、内蔵している水位センサーを活用してお湯の量を管理してくれます。

水位が下がってしまっている場合には、自動足し湯機能によって設定している水位にお湯をはることができます。

また、浴槽の温度も管理することが可能で、温度が下がってしまった場合には自動で追い焚きを開始してくれます。

これによってお風呂に入る際、お湯が冷めてしまうことを防ぐことができます。

お風呂の断熱対策が施されているユニットバスの価格

ユニットバスは機密性もあり、在来工法浴室に比べるとそれほど寒くはないとされています。

しかし、住まいの構造や浴室のある位置、住んでいる地域によっては、断熱性が充分とは言い切れません。

ユニットバスへリフォームを考えているなら、断熱機能のある商品を選びましょう。

保温材

天井・洗い場・浴槽・壁に保温材が標準装備されている商品があります。

オプション価格

エプロン保温材 約6千円
トラップ保温材 約3千円
壁保温材(アルミ蒸着樹脂発泡シート) 約1万円

鋳物ホーロー浴槽

浴槽全体で熱を蓄積し、なおかつ傷も付きにくい利点があります。

オプション価格

ガス温水式暖房乾燥機:約22万8千円

浴室暖房を後付けるのにかかる費用の詳しい相場はこちら

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ユニットバス主要メーカーの断熱機能

断熱リフォームを目的に、ユニットバスをリフォームする際にユニットバスメーカー選びに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

ここではユニットバスの主要メーカーの断熱機能やメーカーの特徴を紹介します。

LIXIL

LIXILはINAXとトステムが合併したことによってできたメーカーです。

LIXILの特徴はデザイン性の高さとコストパフォーマンスの良さです。

オプションでもラインナップが豊富で、カスタマイズ性に優れています。

人気のオプションは断熱性と掃除のしやすさに優れている「キレイサーモフロア」や排水トラップの掃除がしやすい「くるりんポイ排水溝」などがあります。

リクシルのシェア率は約28%となっています。

LIXIL「キレイサーモフロア」

画像出典:リクシル

LIXILのキレイサーモフロアは、床の表面に特殊な加工が施されていることにより、黒ずみや黄ばみなどの汚れが付きにくいです。

仮に汚れがついてしまっても落としやすい独自の構造があるため、掃除のしやすさが特徴的です。

従来の床と比較しても溝が広く、深さも浅いためスポンジのみで簡単に掃除をすることができます。

TOTO

TOTOはトイレやキッチンなど水回りに強みを持っているメーカーです。

TOTOのユニットバスでは断熱性や床の滑りにくさなど浴室を快適に使うための工夫がなされています。

ユニットバスのシェア率では約25%です。

日本でユニットバスを初めて開発したメーカーとして高水準の技術力を有しています。

オプション機能では断熱効果に優れている魔法びん浴槽や節水効果の期待できるエアインシャワー、安全性にも優れているほっカラリ床などが人気です。

TOTO「ほっカラリ床」

TOTOのほっカラリ床は床の内部にクッション性の高い断熱材が使用されており、踏み心地の良さと断熱性が魅力です。

また、乾きやすい素材を使用しているため、滑りにくいという点でも安全性に優れていると言えるでしょう。

パナソニック

パナソニックは家電のメーカーとしても有名なユニットバスメーカーです。

パナソニックのユニットバスは家電メーカーの技術をお風呂にも転用しており、デザイン性や美容効果の期待ができるユニットバスを扱っています。

美容機能の面では、お湯の中に含まれた酸素の泡で美容効果を期待することができます。

家電メーカーのノウハウを転用した「カビシャット暖房換気乾燥機」なども人気の商品です。

パナソニックのユニットバスシェア率は約13%です。

パナソニック「カビシャット暖房換気乾燥機」

画像出典:パナソニック

パナソニックのカビシャット暖房換気乾燥機は入浴後にボタンを押すことで浴室内の結露や温度、湿度を検知し運転モードを自動選択してくれます。湿気を吸い込みながら、空気の送風を行うため循環気流を発生させます。

トクラス

トクラスは楽器で有名なヤマハ株式会社の家具、住宅設備部門の分社がルーツのメーカーです。

浴室内と浴槽の双方が断熱仕様である「まるごと保温」などを選ぶことができ、追い焚きの回数を減らし、ガス代などの光熱費のコストカットも期待できます。

また、マイクロバブルバスの「ダブルバブルバス」は肌へ水分が浸透しやすいマイクロバブルを発生させるため、美容効果にも期待することができるでしょう。

トクラスは人気のメーカーであり、美容機能や断熱性を検討している方にはおすすめのメーカーです。

トクラス「うるおいミスト」

画像出典:トクラス

トクラスのうるおいミストは5分で寒いお風呂を温めてくれる暖房機能です。

下から暖気を放出するため、下に溜まりやすい冷気を暖めることができます。

また、肌に浸透するミストによって発汗を促すため、老廃物を体外に排出する手助けをしてくれます。

タカラスタンダード

タカラスタンダードはホーロー製の商品に優れている国内メーカーです。

ホーローとは金属にガラス質を焼き付けることによって2つの素材の強みである、金属の耐久性とガラスの美しさを持つ素材です。

ホーローは汚れ、熱、衝撃などに強いという特徴があり人気のある素材です。

また、タカラスタンダードのユニットバスは開口・奥行を2.5cm刻みでオーダーすることができるため、スペースを無駄なく利用することができます。

ホーロー製品の人気は高く、ホーローのユニットバスにしたいと考えている方にはおすすめのメーカーです。

タカラスタンダード「パーフェクト保温」

タカラスタンダードのパーフェクト保温は浴室全体に保温剤を使用しており非常に高い断熱性を発揮します。

特にキープクリーンフロアはお湯をかけることであたたまる磁気タイルと保温材の組み合わせによって高い保温性能を発揮しています。

浴室の窓を断熱リフォームするのにかかる費用の相場

冬の寒い日、窓の近くに行くとひやっと寒さを感じませんか?

外の冷気は窓を通して室内に入り込みます。

せっかく断熱効果のあるユニットバスにリフォームしても、窓から入り込む冷気でその効果も半減してしまいます。

複層ガラスや内窓を設置することで、外気を遮断し、断熱効果を充分に発揮させましょう。

メーカーの商品説明によると、複層ガラスは2枚のガラスの間に乾燥空気を閉じ込めているガラスで、1枚のガラスの約2倍の断熱性があるとのことです。

内窓を設置することでも同じ効果があり、結露を抑えられる利点もあります。

  • 複層ガラスへ交換 90×90cm:約2万~3万円
  • 内窓の設置 小サイズ:約3万~5万円
  • 窓の交換(カバー工法)小サイズ:約13万~15万円

浴室に窓を取り付けるリフォーム費用の詳しい相場はこちら

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壁の本格的断熱リフォームで寒さ対策はパーフェクト

壁の中に断熱材を施工する内断熱工法で、さらに熱効率が向上します。

壁を剥がす工事なので、リフォームの際は断熱材を施工するチャンスでもあります。

大掛かりな工事になるので費用も工期もそれなりにかかってしまいますが、省エネ対策にもなり、長期的に考えると電気代・ガス代の節約に繋がるでしょう。

断熱材自体の価格はそれほど高額ではありませんが、工事費が伴うので、広さによって費用が高くなってしまいます。

内断熱工法(工事費込み)

天井1㎡あたり:約4千円~
壁1㎡あたり:約5千円~
床1㎡あたり:約7千円~

ユニットバスを断熱リフォームする際の注意点

ユニットバスを断熱リフォームする場合、壁や床下などにも断熱材を入れるとなると壁や床を解体しなければなりません。

そのため、ユニットバス自体を交換する必要があるので注意が必要です。

また、マンションなどの共同住宅の場合、断熱リフォームは部屋の所有者の任意で行われる工事であるため、事前に管理規約等を確認し、必ず管理会社に確認をしてからリフォームを行いましょう。

その他にも、浴室の断熱を業者に依頼した場合に「結露するからできない」とリフォームを断れられる事があります。

これはユニットバスから湿気が漏れて結露の原因となってしまうことがあるということなのですが、通常ユニットバスは湿気が漏れないように設計されています。

そのため、断熱材を床下などに入れたからといって結露の原因となることはないでしょう。

しかし、このような理由で施工を断るということは、気流や断熱などに関しての知識が乏しいことによるものとも考えられます。

仮に知識が伴わない業者に断熱工事を依頼したとすると、のちにトラブルになる可能性が高くなるでしょう。

業者選びにはくれぐれも注意し、施工実績が豊富で信頼できる業者に依頼するようにしましょう。

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寒さ対策をした浴室リフォームの施工事例

ここまで浴室の寒さ対策についてさまざまな情報を紹介してきました。

浴室リフォームに興味が深まった方もいるのではないでしょうか。

こちらでは実際に寒さ対策をしたリフォーム事例を紹介します。

断熱材で床がヒヤッとしない!TOTO「サザナ」のユニットバス施工事例

こちらのお風呂ではTOTOのユニットバスにリフォームを行っており、断熱材を使用したお風呂です。

断熱材を使用することによって入浴時に熱が逃げにくくなり、寒いと感じることも減るでしょう。

またお風呂の蓋をかけておくフックもあり、使い勝手の良いお風呂です。

リフォーム費用約87万円(脱衣所のクロス張り替え費用込み)
工期約6日
建物戸建て
メーカー名TOTO
商品名サザナ 160cm×160cm

施工会社:みやこリフォーム

タイル張りのお風呂からリクシル製ユニットバス「BW」へリフォームした事例

こちらはタイル張りのお風呂から、リクシルのユニットバスへとリフォームを行っています。

在来工法のタイル張りと比較した際にユニットバスの床は冷たくなりにくいため、急激な室温変化を防ぐことができるお風呂といえるでしょう。

リフォーム費用約89万円(脱衣所のクロス張り替え費用込み)
工期約7日
建物戸建て
メーカー名リクシル
商品名BW 100cm×140cm

施工会社:みやこリフォーム

浴室暖房乾燥機付きユニットバス、リクシル「アライズ」のリフォーム事例

こちらのお風呂ではリクシルのユニットバスへとリフォームを行っています。

浴室暖房乾燥機を取り付けることで、お風呂に入る前に浴室内を暖めておくことができるお風呂になりました。

また換気機能で湿気対策もできる使いやすいお風呂です。

リフォーム費用約131万円
工期約6日
建物戸建て
メーカー名リクシル
商品名アライズ 160cm×200cm

施工会社:みやこリフォーム

ユニットバスの断熱リフォームはDIYでも可能?

浴室の断熱リフォームをDIYで行うことは非常に難しいでしょう。

特に断熱材を壁に入れるなどの場合はユニットバス自体を解体しなければならないため、知識や経験が必要になります。

また、断熱材を入れるのに成功したとしても、少しでも隙間があると断熱効果が損なわれてしまいます。

基礎部分に断熱材を入れる方法であればDIYでも不可能ではありませんが、床下に潜って施工しなければならないため、きちんと施工できない可能性が高くなることが考えられます。

施工次第では断熱効果がなくなってしまうため、断熱リフォームは知識や施工実績豊富な専門業者に依頼しましょう。

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浴室のエコリフォームとは?

浴室 リフォーム エコ

さて、ここまでは「断熱」という観点で浴室リフォームを説明してきましたが、ここからは「エコリフォーム」という観点で見てみたいと思います。
近年、省エネ目的で浴室をリフォームする人が増えています。エコリフォームと呼ばれることが多いのですが、この「エコ」には2つの意味があることをご存知でしょうか。

ひとつめの「エコ」は「エコロジー」のエコ。環境に配慮したリフォームであれば「エコリフォーム」です。

ふたつめの「エコ」は「エコノミー」のエコ。経済という意味を持つエコノミーは、リフォームにおいては「経済効果が期待できる(節約につながる)」といった意味を持っています。

浴室ではお湯と水の両方を使いますが、お湯を作るのにはエネルギー(電気やガス)を消費しますよね。水も地球の資源ですから、お湯を効率的に作って節水を心がければ浴室でも「エコ」を実現できるのです。

浴室におけるエコリフォーム工事

エコの考え方は人それぞれ異なりますが、平成28年に定められた「建築物省エネ基準」で定められたリフォーム工事のうち、エコリフォームの定義にあてはまる工事は次の通りです。

1:節湯水栓設置
シングル湯水混合栓・ミキシング湯水混合栓・サーモスタット湯水混合栓のうち一定の基準を満たす水栓を節湯水栓と定義しています。

<一般社団法人日本バルブ工業会:節湯水栓について>
https://j-valve.or.jp/pdf/suisen/m_setsuyu-ab-purpose_201705.pdf

上記の表にあてはまる水栓に取りかえる工事はエコリフォームとなります。どの水栓がこの基準にあてはまるのかについては、各メーカーの発表しているスペックを参照してください。

2:高断熱浴槽へ取りかえ
「4時間経過後の湯温低下が2.5度以内の保温性能を持つ浴槽」であり、断熱性能の高い組フタ(巻フタではない載せるタイプのフタ)と組みあわせて使用することが、JISで定められた高断熱浴槽の条件です。

設備メーカーでは浴槽のカタログに「保温浴槽」などとはっきりと一般の浴槽とは異なる構造であることを明記しています。

3:高効率給湯器への取りかえ
従来の瞬間型給湯器に比べてエネルギー効率に優れ、二酸化炭素の排出量やランニングコストの面で有利な給湯器を「高効率給湯器」といいます。

熱源は、電気・ガス・電気とガスのハイブリッドなどです。

どの熱源を用いても、基準を満たす給湯器であればZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス、一次エネルギー消費量の収支がゼロになる住宅)の求める高効率設備となり、省エネに関する補助金制度の対象と認められます。※2020年11月時点での情報です。

<経済産業省:省エネルギーについて>
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/zeh/pdf/seidoseikkei_01.pdf

4:太陽熱利用システムの設置
太陽熱利用システムは再生可能エネルギーの一種で、太陽の熱を利用して温水や温風を作って冷暖房に利用するエネルギーシステムです。屋根に集熱器を載せて太陽の光を集めます。

1980年代に急速に普及しましたが、イニシャルコストが高いことから現在は市場が伸びていないのが現実です。

国は今後も省エネ化推進のために補助事業や融資制度などを設け、太陽熱利用システムの発展に力を入れていくと予想されています。

<経済産業省:太陽熱利用システムとは>
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/attaka_eco/system/index.html

浴室の主なエコリフォーム工事と費用相場

浴室 リフォーム エコ

節湯水栓設置の工事内容と費用

【工事内容】
一般の水栓金具から節湯水栓金具に取りかえる工事は、2時間もあれば終了する工事です。まず止水栓を止めてから既存の水栓金具を取り外し、偏心管と呼ばれる水栓金具と配管を繋いでいる器具も外します。

新しい偏心管を取り付け、手順通りに水栓金具を取り付ければ完了です。簡単な工事なのでDIYでも取りかえることは可能です。

しかし、専用工具が必要で、古い水栓金具が外れにくくなっていることもありますので、プロに依頼することをおすすめします。

【費用相場】
水栓金具本体価格+工事費約12,000円~

高断熱浴槽への交換工事の内容と費用

【工事内容】
高断熱浴槽への取りかえには2つのパターンがあります。ひとつは「浴槽だけ」を取りかえる方法。もうひとつは「ユニットバスごと」取りかえるという方法です。

浴槽だけを取りかえるには、在来型で作られた浴室でなければいけません。浴槽と浴室が一体化しているユニットバス式の浴室では、浴槽だけの交換はできませんので、ユニットバス全体を取りかえることになります。

【費用相場】
サイズや仕様によって大きく変わります。ここでは一般普及品です。

・浴槽のみの取りかえ:浴槽本体価格+工事費約15万円~
・ユニットバスの取りかえ:約20万円~+工事費約5万円~

高効率給湯器への交換工事の内容と費用

【工事内容】
新しい給湯器に交換するために、古い給湯器につながれている給湯配管を一本ずつ外して、古い給湯器を取り外します。

給湯配管は床下を通って浴室やキッチンにつながっていますので、劣化していなければ配管はそのままで、新しい給湯器につなぐ方法が一般的です。

新しい給湯器を外壁に取りつけたら、既存の給湯配管をつないで、室内のリモコンも取りかえます。各設備からお湯が出るかテストして工事は完了です。

【費用相場】
高効率給湯器への交換:本体価格+工事費約3万円~

太陽熱利用システム設置工事の内容と費用

【工事内容】
太陽熱利用システムの太陽光集積パネルは屋根の上に設置されます。屋根の上に土台となる簡単な枠を設置してパネルを組み立てて設置したあと、配管工事と電気工事を行います。

一連の工事を太陽熱利用システムの販売会社がすべて施工することもありますし、販売会社とは設置だけで、配管工事と電気工事はそれぞれ別の会社が担当することも。

分業になる場合でも、工事業者の手配は販売会社が行ってくれることが多いようです。

【費用相場】
太陽熱利用システム:本体価格約20万円~(大きさによって異なる)
設置工事費用:約20万円~

自然エネルギー推進政策の一環として、太陽熱温水器、ソーラーシステム、太陽光発電システムなどを新設する場合には、 地域によっては国や地方自治体から補助金が出る助成制度があります。

補助金については、各自治体により各種の制度が増えたり、内容が変化していますので最新の情報を確認しておきましょう。

浴室エコリフォームは補助金の対象になる?

浴室エコリフォームには「住宅ストック循環支援事業」という補助金を利用することができます。

住宅ストック循環支援事業の補助金対象となるリフォームは省エネに関するリフォームですが、ただの省エネリフォームを行っただけでは補助金の対象とはならず、補助要件を満たしたリフォームを行う必要があります。

補助要件

・窓やドアといった開口部の断熱リフォーム
・外壁や屋根、天井の断熱
・エコ設備の改修もしくは設置

上記3点のいずれか1つのリフォーム工程を含んでいることと、施工費用の補助金額が5万円以上でリフォーム後の住居に耐震性が付いていることなどの補助要件があります。

次にそれぞれのリフォーム工程の対象となるリフォームを説明していきます。

窓やドアといった開口部の断熱リフォームとは

主に外気温の影響を受けやすい窓やドアを断熱性のものに変えるリフォームがこの補助要件になります。

窓ガラスを断熱性のものにするほか、内窓を設置することで空気層を設け断熱性を向上させるといったリフォームも対象になります。

断熱性を向上させる際には単板ガラスよりも複層ガラスを使用することがおすすめです。また、寒冷地域では、複層ガラスでないと補助金の対象にならないこともあるので注意が必要です。

外壁や屋根、天井、床の断熱

家の外壁面に近い場所に、一定の断熱基準を満たした断熱材を入れるリフォームがこの補助要件に当たります。

外壁、屋根、天井に関しては内側、もしくは外側の壁を剥がし、断熱材を入れた後に再度壁を作り直す大規模なリフォームになるので、補助金を活用することをおすすめします。

エコ設備の改修もしくは設置

節水機能のあるトイレや断熱性の浴槽への交換、太陽光を利用したシステムの導入がこの補助要件に当たるリフォームになっています。

太陽光を利用するシステムとは、太陽光発電システムのことではなく、太陽光集熱器を利用してお湯等を沸かすシステムのことを指します。

基本的にこの補助要件に当たるリフォームは短期間で行えるため複数同時に行うのがよいでしょう。

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リフォーム後、お風呂でできる寒さ対策とは?

リフォームによって断熱性能を高めることも重要ですが、日々の運用で断熱、寒さ対策を施すことも重要です。

ここでは、脱衣所とお風呂場の温度差を少なくするための対策をご紹介します。

入浴前に浴槽の蓋を外しておく

お風呂に温かいお湯を張った状態で、入浴前にお風呂の蓋を外しておくことが対策となります。

浴槽に張ったお湯の蒸気によって、浴室内を暖めることができるため入浴する際にある程度暖かい状態でお風呂に入ることができます。

浴室内に蒸気が発生するのでカビを防ぐためにお風呂から上がる際には壁の水気を拭きとる事や換気を行うことが大切です。

入浴前に壁や床をお湯で温めておく

こちらは入浴前にシャワーで壁や床を暖めておく方法です。浴槽にお湯を張らずにシャワーだけで済ますことがある方にはこちらの方法をおすすめします。

この方法も蒸気によって浴室内を暖めておき、入浴する際にはある程度暖かい状態でお風呂に入ることができます。

蒸気によって浴室を暖める方法ですので、カビ対策として壁の水気を拭きとることと換気を行いましょう。

入浴前、入浴中は換気扇を止める

入浴前に換気扇を止めておくと冷たい外気が入ってくる量が少なくなり、お風呂も寒くなりにくいです。

また入浴中に換気扇を止めることで、発生した蒸気をお風呂内に保っておくことができるのでお風呂の温度が上がりやすくなります。

こちらの方法も、蒸気が発生するため湿気やカビ対策に注意が必要です。

脱衣所にヒーターを置く

自宅にあるファンヒーターなどを脱衣所に置くことで、脱衣所を暖めることもできます。

脱衣所だけでなくファンヒーター使用時にお風呂の扉を開けっぱなしにすることでお風呂の中も暖かくなるでしょう。

これによって脱衣所とお風呂の寒暖差を少なくし、室温の急激な変化を予防することができます。

窓ガラスに断熱シートを貼る

ホームセンターなどで販売されている、窓に貼り付ける断熱シートを利用することもおすすめです。

こちらは窓から伝わる外の冷気を防ぐ目的で使用されます。

ホームセンターでは様々な断熱用品が取り扱われているので、お近くのホームセンターをチェックしてみてください。

浴室の床にマットを敷く

浴室の床にマットを敷くことで、冷たい箇所に肌が触れることを防ぎ体温の低下を緩やかにすることができます。

肌に直接冷たいものが触れるとその分急激に体温が低下してしまうケースがあるので、ヒートショックを引き起こす原因となるため注意が必要です。

洗い場の床がタイル張りで冷たいと感じる方は、こちらの浴室用のマットを敷くことをおすすめします。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】久田麻里子

2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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