2024年01月24日更新

監修記事

壁に穴!シロアリ被害の症状と解決法

家の内壁に穴が空いていたり壁や床をたたくと空洞音がした場合、シロアリ被害に遭っている可能性があります。シロアリはきちんと対策をしておかないと、住宅内に巣をつくり木材などを腐食させてしまいます。今回はシロアリ被害の症状と解決法をご紹介します。

目次

住まいの大敵であるシロアリについて

シロアリ 壁 穴

シロアリは家に被害を与える有名な「害虫」ですが、本来は森に生息していて倒れた木を分解する「森の分解者」と呼ばれています。

森では貴重なシロアリが、住宅に侵入するとなぜ「害虫」と呼ばれてしまうのでしょうか。

シロアリは湿気が大好き

シロアリは暗くて湿気のある場所が大好きです。特に住宅の床下は、暗くて湿っているためシロアリにとって最適な繁殖場所と言えます。

また木造住宅で使用されている木材は、湿気があることで柔らかくなりシロアリが侵食しやすくなります。

またシロアリは寒さに弱く暖かい場所を好みます。

近年は気密性の高い住宅が多く、冬でも暖かいためシロアリにとって活動に適した温度と言えるでしょう。

では、湿気がなければシロアリが来ないかといえば、そうともかぎりません。

イエシロアリというシロアリは水を運ぶことができるため、乾燥している場所でも住みつくことができます。

そのため、床下の湿気対策だけ行っていてもシロアリの被害にあってしまう恐れがあります。

住まいへの影響とは?

シロアリが住まいへ侵入すると、木材などに巣をつくり侵食します。

一般的には床下の基礎や土台周りから侵入することが多く、シロアリの存在に気付いたときには柱などの木材が腐食してボロボロになっていたというケースもあります。

被害は床下だけではありません。

床下で餌場がなくなったシロアリはどんどん上昇し、壁の柱や断熱材、コンクリートまでも侵食することもあります。

そして最終的には天井裏にまで到達します。

木造住宅の場合、家の柱や梁は木材を使用しているためシロアリによって浸食された柱や梁は構造上に問題が生じる可能性があります。

特に地震などによって外部の力が加わった場合、倒壊する恐れも出てくるでしょう。

シロアリ被害の症状とは?

では、シロアリ被害にあうとどのような症状が現れるのか具体的に見ていきましょう。

床がギシギシ軋む

床を歩いたときに、ギシギシと床が軋むことはありませんか?床を歩いたときに浮いたように感じたり、ギシギシと軋むようならシロアリの被害にあっている可能性があります。

表面の床材に変化がなくても、床を支えている基礎部分がシロアリ被害にあっているかもしれません。

一度リフォーム業者に床下を調査してもらうといいでしょう。

ドアや雨戸などがスムーズに開かない

ドアや雨戸がスムーズに開かない場合も、シロアリ被害によるものかもしれません。

シロアリが家の基礎である柱などを侵食し、柱が歪んでくると家全体が傾くため、ドアや雨戸などの建具に不具合が生じる可能性があります。

家の傾きはひどくなると倒壊する恐れもあります。できるだけ早めに業者に調査依頼しましょう。

雨漏りや水漏れがある

湿った場所を好むシロアリは雨漏りや水漏れしている場所を好むので、住宅内にその様な場所があると、シロアリの絶好の餌場となってしまいます。

そのため、雨漏りや水漏れは発見次第早急に修復し、シロアリの駆除剤などを散布するなどシロアリ対策をしっかり行うようにしましょう。

壁や柱を叩くと空洞音がする

壁や柱を叩いたときに他の場所と違う空洞音がする場合、壁の内側が侵食されている可能性があります。

特に金づちで叩くとより音が分かりやすくなるでしょう。

壁に小さな穴が空いている

壁に黒いゴミのような小さな穴が空いていたらシロアリの可能性があります。

壁内にいたシロアリが外に出てくるとそのような症状が現れます。

もし、穴の下の床に木くずが落ちていたら、キクイムシやヒラタキクイムシの可能性もあります。

この虫はシロアリのように家を侵食することはありませんが、駆除は必要です。

専門業者を呼んで駆除してもらいましょう。

床下の基礎部分に蟻道がある

蟻道とはシロアリが通る道のことで、シロアリはこの蟻道を通って住宅内に侵入します。

蟻道は土や糞で作られたトンネルで、血管が浮き出たように見えるます。

シロアリが分からない場合でも蟻道を覚えておくと発見しやすいでしょう。

万が一床下の基礎部分に蟻道を見つけた場合、シロアリが住宅内に侵入した可能性があるため注意が必要です。

羽アリを発見した

羽アリは空中を飛んでいたり室内の壁で発見できたりすることから、一般的なシロアリよりも発見しやすくなります。

シロアリの種類によって様々ですが、3月~10月くらいの夜間、電気の側で羽アリを見つけた場合はシロアリの可能性があります。

羽アリには黒アリもいるのでなかなか判断しづらいかも知れませんが、黒アリの羽アリは上二枚が大きく下が小さい、シロアリの羽アリは上下4枚の羽根が全て同じ大きさなのが特徴です。

見分けのポイントを覚えておくといいでしょう。

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羽アリを見たときの応急処置

羽アリを見つけた場合の応急処置としては、少し乱暴なやり方かもしれませんが、生きたまま掃除機で吸い込むといいでしょう。

殺虫剤を使うやりかたもありますが、羽アリに吹きかける際に羽アリが逃げ回って死がいがいろいろな場所に落ち、それを掃除機で吸い取るため二度手間になってしまいます。

羽アリを掃除機で吸い込んだら大抵の羽アリは死んでしまうため、殺虫剤は必要ありません。心配な場合は、掃除機のごみを溜める袋に直接殺虫剤を散布します。

その他に集合住宅などで夜間は掃除機を使えないといった場合は、羽アリが浸入する場所にビニール袋をかぶせておきます。

羽アリが溜まったらビニールの口を結んで捨てます。

粘着性のあるガムテープなどで羽アリの侵入口を塞ぐのもいいでしょう。

シロアリ駆除は専門業者に

シロアリ 壁 穴

シロアリ駆除の際には、きちんと施工しないと再度被害にあってしまう恐れがあります。

シロアリ駆除を依頼するには優良な駆除専門業者に依頼することが大切です。

では、シロアリ駆除を専門業者に依頼するメリットや費用相場などをご紹介します。

専門業者に依頼するメリット

シロアリ駆除を専門業者はシロアリについての生態や対策などを熟知しているため、完璧にシロアリを駆除することができます。

また、シロアリは駆除だけではなく予防対策も必要なため、今後数年間はシロアリを寄せ付けないように再発予防を行います。

シロアリ駆除も予防も、豊富な知識と確実な施行がないと再発に繋がるため、駆除を選ぶ際は専門業者に依頼するようにしましょう。

シロアリ駆除の費用相場

シロアリ駆除にかかる費用相場は1坪当たり約1万円で、1平方メートルあたり約3,000円~となります。

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シロアリの特徴や習性を知ろう

外 構 フェンス

シロアリは、一定の条件が揃った住宅に住み着いてしまいます。シロアリの被害を防ぐためにも、まずはシロアリの習性や種類について知っておきましょう。

シロアリの習性

シロアリは木材を好んで食べ、湿気のある暗い環境を好む生物です。家の床下や小屋裏、外壁の内部といった暗くて湿気のある場所に棲み着き、徐々に木材のある箇所へと生息範囲を広げて行きます。

また、シロアリはプラスチックやコンクリート、断熱材といった木材以外の素材も食べる生き物です。木造住宅のほか、鉄骨造やコンクリート造の建物でもシロアリ被害に注意しましょう。

毎年5〜7月頃になると、家の周りでシロアリの羽アリが飛び回るようになります。なお、胴体にくびれがある場合は、シロアリとは種類が異なる「黒アリ」の羽アリかもしれません。

シロアリの種類

日本の住宅で起きるシロアリ被害は、主に「イエシロアリ」と「ヤマトシロアリ」によるものです。1990年代後半からは、外来種である「アメリカカンザイシロアリ」の被害も報告されるようになりました。

イエシロアリの特徴

  • 茶色
  • 約5mm前後
  • 関東以西の本州、四国、九州に生息
  • 6〜7月頃の夜間に羽アリが群飛する

ヤマトシロアリの特徴

  • 黒い
  • 約5mm前後
  • 北海道から九州にかけて全国に生息
  • 4月下旬から6月頃、昼間に羽アリが群飛する

アメリカカンザイシロアリの特徴

  • 頭が赤く胴体が黒い
  • 約6〜10mm
  • 東北から九州にかけて生息
  • 初夏から秋にかけて昼間に羽アリが群飛する

家の中でシロアリが棲み着きやすい壁や床

お住まいにシロアリが好む環境を作らないためにも、シロアリが棲み着きやすい箇所を把握しておきましょう。

湿気が多い壁の周辺

浴室や洗面所、キッチン、トイレといった水回り設備周辺の壁や床は、常に湿気を帯びているため、シロアリが好んで棲み着きやすい箇所です。

また、屋根で雨漏りが起きている家では、屋根裏や天井といった高い位置にある箇所にも、湿気で集まったシロアリが棲み着くことがあります。

湿気が溜まっている床下

床下に土壌から蒸発した水分が溜まってしまうと、シロアリが地中を通って屋内に侵入してしまいます。

床がシロアリの被害を受けると建物の水平性が失われ、ドアや襖、雨戸の建付けが悪くなったり、床が部分的にへこんだりするため、心当たりがある場合はシロアリが生息していないか点検した方が良いでしょう。

壁や床の木材が使われている箇所

外構の木製フェンスや柵、木材が置かれている物置、植木を常に置いている壁付近などもシロアリが集まりやすい箇所です。

木材におびき寄せられたシロアリは、やがて建物内部の柱や梁、断熱材といった構造材まで進行し、被害も拡大してしまうでしょう。

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壁にシロアリが生息しているか音で確認する方法

シロアリが発生している壁は、異音が聞こえたり普段と違う音が発生したりすることがあります。壁からの異音がシロアリ被害によるものか、聞き分ける方法を知っておきましょう。

壁から木材がきしむ音がする

シロアリに食い荒らされてスカスカになった木材は、わずかな揺れや衝撃でもきしんで音を立てるようになります。

新築の家では、木材が乾燥して収縮する際にパキッと音が鳴る「家鳴り」という現象が起きますが、シロアリ被害による木材のきしみと家鳴りを区別するのは難しいかもしれません。

壁のきしみ音が気になるようであれば、専門業者にシロアリ被害の有無を点検してもらった方が良いでしょう。

壁を叩くと空洞音がする

シロアリは木材を食べ進んで移動するため、シロアリの被害を受けた壁や柱は空洞だらけでスカスカになっています。壁を叩いた時に空洞音がする場合は、シロアリの被害を受けているかもしれません。

シロアリによる空洞音を確かめる時は、四方の壁や柱のある部分を叩いてみて、音の違いを聴き比べてみましょう。

壁からシロアリの警戒音が聞こえる

シロアリは外敵の存在を感じると、歯を鳴らして警戒音を出し、仲間のシロアリに危険を知らせます。

小さな警戒音は、室内で過ごしている時は聞き取りにくいかもしれませんが、点検口から床下を覗くと、「カタカタ」「カチャカチャ」というシロアリの警戒音を聞けることがあります。

家の壁や床にシロアリが生息している時の兆候

外 構 フェンス

シロアリが家に住み着いている時は、音以外にも目に見える兆候が現れます。家の中やお住まい周辺で普段と異なる光景を見かけた場合は、シロアリの生息を疑った方が良いでしょう。

粒状のフンが床や部屋の隅などに落ちている

アメリカカンザイシロアリは、食べた木と同じ色のフンを被害箇所に撒き散らします。床や部屋の隅、窓際などに俵状の粒が堆積していたら、アメリカカンザイシロアリの被害を受けているかもしれません。

床下や基礎に「蟻道」がある

イエシロアリとヤマトシロアリは、唾液で泥や食べかすを固めて「蟻道(ぎどう)」と呼ばれる通り道を作りながら屋内に侵入します。

床下や外壁基礎のコンクリートに筋状の泥が付いていたら、シロアリが蟻道を通ってお住まいの中に到達している可能性が高いと言えるでしょう。

家の周りや室内を羽アリが飛んでいる

3種類のシロアリすべてに共通する兆候が、羽アリの発生です。シロアリによって羽アリの活動時期は異なりますが、主に初夏から秋にかけて羽アリの姿を見かけることがあります。

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壁に生息しているシロアリを駆除する方法は?

家の壁に棲み着いてしまったシロアリを確実に駆除するためには、シロアリの生息状況を調べ、適切な工法を選ばなければなりません。自力でのシロアリ駆除はなるべく避け、専門の駆除業者に相談しましょう。

自力でのシロアリ駆除は被害を広げる恐れがある

ご自身で市販の防蟻剤を散布したり蟻道を破壊したりすると、シロアリが逃げ回って駆除しにくくなり、被害箇所をさらに拡げる恐れがあります。

専門業者が調査に来るまではシロアリになるべく手を出さず、現在の被害状況に応じた駆除方法を考えてもらいましょう。

駆除業者によるシロアリ駆除の方法

シロアリ駆除は、住宅の柱などに防蟻剤を注入する「バリア工法」や、シロアリの巣そのものを破壊する「ベイト工法」のいずれかが行われます。

家の被害状況や家族構成などによって適した工法は異なりますので、見積もりを取って駆除業者の説明をよく聞いて選びましょう。

バリア工法とは

バリア工法では、床下の木材に小さな穴を開けて防蟻剤を注入したり、土壌に防蟻剤を散布したりして、シロアリを寄せ付けないバリアが作られます。

バリア工法は新築工事でもシロアリ対策として行われますが、防蟻剤の効果は約5年で切れてしまうため、駆除工事の際に改めて実施すると良いでしょう。

ベイト工法とは

ベイト工法とは、防蟻剤入りの餌を設置して、仲間同士で餌をシェアさせてシロアリの巣ごと駆除する方法です。使用する薬剤はシロアリにしか毒性がないため、小さなお子様やペットがいても安心して行えます。

ただし、シロアリが餌にかかるまで、時間をかけて効果を検証しなければならず、手間と費用がかかってしまう点がデメリットです。

シロアリの被害を受けた壁はリフォームで補修しよう

シロアリを駆除しても、食い荒らされて弱った木材の耐久性は戻りません。シロアリを駆除する際は、駆除後の補修リフォームも視野に入れておきましょう。

シロアリの被害箇所をリフォームで補修すべき理由

シロアリの被害を受けた家は、壁や柱がスカスカになって耐久性が落ちています。構造材の強度が低下すると、大きな地震が起きたときに家が倒壊する恐れがありますので、柱や壁の補強や補修リフォームが必要です。

また、シロアリ被害を受けた家は、以下のようなシロアリが好む環境になっている可能性があります。

  • 床下の湿気
  • 外壁内部の結露や雨水の侵入
  • 屋根からの雨漏り
  • など

シロアリが好む環境そのものを改善しなければ、駆除しても再びシロアリが集まってしまいます。構造材の補強だけでなく、必要に応じて床下の湿気対策や、外壁・屋根の水漏れリフォームも検討した方が良いでしょう。

シロアリの被害別・補修リフォームの方法

シロアリの被害を受けた家では、以下のようなリフォームが行われます。

  • 床下:柱や梁などの木材交換、配管の水漏れ補修
  • 室内のフローリング:フローリングの張替え、床下地材の交換
  • 外壁や屋根付近:外壁や屋根の防水工事、断熱材の交換
  • 玄関付近:玄関の上がり框交換
  • 浴室やキッチンなどの周辺:水漏れの原因となった水回り設備や配管の補修

など

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大規模な補修リフォームを防ぐために壁のシロアリ対策を

壁や柱の耐久性が低下すると、お住まいの大規模なリフォームが必要になってしまいます。シロアリの被害を防いで安心して過ごすためにも、日頃からシロアリ対策を心がけましょう。

シロアリが好む環境にならないよう床下や壁の点検を行う

家の床下はシロアリが最も侵入しやすい箇所です。定期的に床下を点検して、蟻道やシロアリの姿を確認し、湿気が多いようであれば防湿リフォームも実施しましょう。

なお、お住まいに床下点検口が設置されてない場合は、シロアリ点検を定期的に行うためにも、点検口をリフォームで設置することをおすすめします。

シロアリの餌となる物を外壁の周りに置かない

家の内部にシロアリを侵入させないためには、日頃から、外壁の周りに植木や雑草などのシロアリが好む餌を置かないことが大切です。

屋外に置きっぱなしにされた植木や木材は、湿気を含んでさらにシロアリを呼び寄せてしまいます。床下だけでなく外壁の周辺も、なるべく物を置かずに風通しを良くしておきましょう。

壁などをむしばむシロアリについて

シロアリ 駆除 壁

壁をむしばむシロアリの存在は脅威ですが、いったいどんな種類のシロアリが繁殖しているのでしょうか。

日本に繁殖するシロアリの種類と被害を発見するポイントについて説明します。

家に被害を与えるシロアリの種類について

日本に生存する13種類のシロアリのうち、とくに家に大きな被害を与えるのがヤマトシロアリとイエシロアリの2種類だとされています。それぞれにどんな特徴があるのでしょうか。

ヤマトシロアリ

ヤマトシロアリは、日本の広い範囲に分布しています。

体調は働き蟻で4~6㎜です。

比較的低い温度でも活動をしており、6℃で活動を始め12℃以上で活発になります。

28℃が最適温度ですが、猛暑に弱いため盛夏には巣全体で地中に移動します。

活動時期は4月~11月で、羽蟻が活発に飛翔する時期は4月~5月です。

湿った木を好み、乾燥した木では活動しません。

このためヤマトシロアリの被害は土台などの限られた範囲になります。

ただし湿気が家全体に回っていると、小屋裏まで被害が及ぶことがあります。

イエシロアリ

イエシロアリは、寒さに弱いために西日本から南の地域に分布しています。

体調は働き蟻で5~7㎜で、ヤマトシロアリよりも大きいのが特徴です。高温を好み10℃で活動を始め15℃以上で活発になります。

35℃が最適温度ですが、活動時期は4月~11月で、羽蟻が活発に飛翔する時期は6月~7月です。

木材は湿った木を好みますが、乾燥した木であっても外部から水を運んできて浸食していきます。

このため被害は家全体に及ぶことがあります。

シロアリ被害のチェックポイント

シロアリの被害が全国に及んでいるとなると、はたしてわが家は大丈夫なのだろうかと心配になってしまいます。

シロアリの被害をチェックするポイントをみていきましょう。

壁をたたくと空洞音がする

シロアリは木材の中から浸食していきます。壁の中の柱がある箇所を叩いて空洞音がすると柱が浸食されている可能性があります。

洗面所や台所などの水回り周辺の柱の下部は特に入念に叩いてチェックをしてみましょう。

畳や床下がたわむ

シロアリの被害は土台部分から始まります。

畳や床下がたわんでいるようなら、土台が浸食されて、土台と組み合わされている大引きを支えられなくなっている可能性があります。

シロアリの群れを見た

4月~7月にかけての雨上がりに、羽アリが大量に飛翔します。

これは家の中に巣くったコロニーが大きくなった証拠です。

被害にあっている家が近所にある証ですから、もしかしたらわが家ではないかと疑って、一度入念にチェックをしてみましょう。

基礎の立ち上がりや床下に蟻道を見た

シロアリは蟻道と呼ばれるトンネルの道路を作って移動します。

床下や基礎コンクリートの立ち上がり部分にできた茶色い土のトンネルを見かけたら、シロアリがいる証拠です。

床下点検口があるようなら、時々覗いて点検してみましょう。

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壁のシロアリを駆除するのにかかる費用や方法

もしシロアリの被害に遭っていることが判明したら、壁のシロアリはどのような方法で駆除すればいいのでしょうか。

シロアリの駆除の方法と費用について詳しくみていきましょう。

バリア工法

バリア工法は昔からよく行われている駆除方法で、日本のシロアリ駆除方法として最も普及しています。

基本的には薬剤を散布することで、既に繁殖しているシロアリを駆除すると同時に予防の効果もあります。

作業手順は次のとおりです。

  • まず床下に潜って、被害のあった部位に直接薬剤を塗ります。
  • 被害のあったエリアの土台にも小さい穴をあけて薬剤を高圧注入します。
  • 床下に薬剤をまいて、バリア層を構築します。
  • 床下から作業のできなかった、柱や梁にも小さい穴をあけて薬剤を高圧注入します。
  • あけた穴を補修して作業を完了します。

作業時間は、朝9時から作業を開始して夕方までには終了します。

バリア工法は、薬剤を直接コロニーに散布するために、シロアリを即効で撲滅させることができます。

また予防効果も5年間持続しますから、とくにメンテナンスの必要はありません。

その一方で薬剤の毒性に対して健康被害が懸念されており、小さい子どもやペットを飼っている家での使用は、慎重な対応が求められます。

ベイト工法

ベイト工法は、働き蟻が巣に餌を持ち帰る習性を利用した工法です。家の周辺に薬剤の入った餌を置いて、それを働き蟻が持ち帰り、みんなで食べることで、シロアリが全滅するのです。

ここで用いる薬剤は、即効性のある毒ではなく、脱皮阻害剤と呼ばれるものです。脱皮ができないことから死に至るもので、脱皮をしない人間や動植物にはまったく被害がないとされています。

ベイト工法は、次のような手順で行われます。

  • 事前調査として、シロアリの生息状況を確認します。
  • シロアリが生息しているあたりの外周部に筒状のベイトステーションを埋め込みます。
  • ベイトステーションの中には薬剤入りの餌が仕込まれています。

作業時間は、事前調査が約1時間程度、当日の施工時間は約3~4時間程度で完了します。

当日の作業はすべて外部で行うので、基本的に家の中に入ることはありません。

ベイト工法は、シロアリが脱皮するのを阻害することで撲滅させるものです。

したがって即効性はなく、効果が現れるまでしばらく時間を要します。

また家の外周にベイトステーションを埋め込む工法の特性から、建物周囲に空地のない敷地や建物周囲をすべてコンクリート仕上げやタイル張りにしている敷地では施工ができません。

ただし会社によっては、コンクリートに穴をあけてベイトステーションを埋めてくれることもあります。

その場合は、コンクリートの掘削代として別途料金が必要です。

シロアリ駆除にかかる費用相場

シロアリ駆除にかかる1平方メートルあたりの費用相場は、次のとおりです。

  1. バリア工法:約2,000円~2500円(1平方メートル当たり)
  2. ベイト工法……施工費:3,500円~4,000(1m当たり)
  3. 管理費:700円~2,000円(1m当たり/年)

バリア工法は面で施工するので、1平方メートル単位の単価になります。

一方ベイト工法は、建物の外周に施すので、1m当たりの単価になります。

またバリア工法は5年保証で、メンテナンスフリーです。

ベイト工法は定期点検を行うので、継続的に管理費が必要になります。

これらの費用を延べ床面積120平方メートルの標準的な木造二階建て住宅に施工した場合の費用を計算してみましょう。

  • バリア工法は、1階の床面積が60平方メートルだとすると、総額約12万~15万円が相場になります。
  • ベイト工法は、建物の外周が30mだとすると、施工費は約10万5千~12万円が相場になります。

施工費は、ベイト工法の方がバリア工法よりも安くつきますが、ベイト工法は別途管理費が必要になります。

管理費は、1年当たり約2万~6万円が相場です。

壁のシロアリを駆除する際の注意点

シロアリ 駆除 壁

壁のシロアリを駆除する際には、どのような点に注意して進めればいいのでしょうか。

各項目ごとにみていきましょう。

自分で駆除するのはハードルが高い

薬局やホームセンターなどでシロアリ駆除の薬剤は販売されていますが、床下に潜っての作業が必要になります。

床下の空間は不慣れな人には、とても動きがとりづらいものです。

電気、水道、ガスなどのインフラ設備も配管されていることから、これらを傷つけないように作業する必要もあり、素人にはかなりハードルが高いものになります。

また毒物でもある薬剤に不用意に触れてしまったりする危険もあることから、プロに依頼した方がいい作業だといえます。

相場より安すぎる駆除会社には要注意

シロアリ駆除は各社とも使用する薬剤や施工手順は似かよったものであり、極端に金額に差がつく要因はありません。

そのため、極端に提示金額が安いシロアリ駆除会社は注意が必要です。

たとえば、5年保証をしておきながら、その後連絡がとれなくなったり、薬剤を薄めて使用していたという悪質な事例があります。

強引な無料点検に注意

突然訪問をしてきて「シロアリの無料点検をします」という業者には細心の注意が必要です。

いかにも床下に潜って調査をしたふりをして、液晶画面で土台を撮影した画像を見せてきます。

シロアリがうごめく様子に驚かされますが、それはこの家で撮影されたものではありません。

そうして驚かせておいて、今すぐ契約をしないと家が崩壊してしまうと脅かしてくる手口です。

突然訪問してきたシロアリの無料点検は、きっぱりと断りましょう。

シロアリの被害を受けた箇所をリフォームする

良心的なシロアリ駆除会社に点検をしてもらった際に、もしシロアリの被害がみつかった場合は、リフォームの必要性についてのアドバイスをしてくれます。

もしリフォームが必要な場合は、リフォーム会社とシロアリ駆除会社で施工日の調整をして効率よく作業を進めます。

シロアリ駆除会社は、被害状況を細かくチェックしてくれます。

リフォームが必要になった場合でも、被害に遭った箇所の必要最小限の取り換えで済みますから、とても経済的です。

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シロアリを駆除するのに最適な会社の選び方

シロアリ駆除の会社を選択する際には、3~4社から見積もりを取るのが基本です。

単独の見積もりでは、はたしてそれが適正な価格なのか判断できません。

駆除会社の情報は、インターネットや広告などを活用します。何社かに匿名で電話を入れて、対応をチェックしましょう。

社員教育が行き届いている会社は、仕事もきちんとしてくれる可能性が高いからです。

いくつか同じ質問をして、どれだけシロアリ駆除に精通しているのかをチェックするすることも重要です。

その中から絞った数社に実際に自宅を調査してもらったうえで、見積もりを出してもらいます。

予め複数の会社に見積を依頼していることを明かせば、あとあとのトラブルは回避できます。

極端に金額の差がなければ、単に金額の高低だけでなく、対応面も含めて総合的に判断する方がいいでしょう。

もし壁からの空洞音や床のへこみなどの現象があるのなら、急いで駆除会社への依頼を進めてください。

シロアリ被害にあった箇所はリフォームすべき?

シロアリの被害を受ける部位は、土台、柱、梁などの建築の耐震力を保つのに最も要となる部位です。

もしシロアリから浸食されたままで放置していたら、地震や台風の被害を受けた際に、たちまち崩壊してしまう可能性があるのです。

このためシロアリの被害が甚大だと判明すれば、シロアリ対策と並行してリフォームを進めましょう。

シロアリによって土台や柱が浸食されたのであれば、壁や床をめくって土台と柱を新たなものに交換する必要があります。

シロアリは雨漏りなどがあると小屋裏に棲み着くこともあり、その場合は、梁や小屋組などを取り換えることになります。

いずれのケースにおいても、部分的な浸食であれば、接ぎ木や金物補強で補修ができることもあります。

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シロアリの侵入経路について

天井 シロアリ

土の中から床下への侵入

シロアリというと木の中にいるイメージがありますが、実は土の中を掘り進むこともできる昆虫です。

そのため、土中から床下部分に侵入し、基礎部分の木材を食い荒らす場合があります。

このような特徴を持つのは、「イエシロアリ」という種類で、土中に大きな巣を作り、そこから穴を空けて住宅まで経路を繋ぎ、木材を食い荒らすのです。

また、イエシロアリは前線基地とも言える「分巣」を家の中に作る場合もあるので、もし住宅内に分巣を作られてしまうと、被害がより拡大してしまうでしょう。

天井からの侵入

ヤマトシロアリ及びイエシロアリは繁殖のため、年に一度羽根の付いた個体が巣から飛び立ち、条件の良い場所に落下後羽根を切り落として巣を作るという性質があります。

この時、住宅の天井に羽根アリが飛来すると、屋根裏に侵入し、そこに巣を作ってしまう場合があるのです。

もし、床下にシロアリがいなかったとしても、天井に生息している可能性もあるので、床下が綺麗でも、天井部分にも警戒しておきましょう。

また、床下のシロアリが壁や柱を経由して天井に移動することもありますので、床下だけでなく、天井部分についても駆除を行うようにしてください。

シロアリ被害が家にもたらす影響

シロアリは倒れた木材を食べて腐葉土などに分解するという、自然界では重要な役割をもった昆虫です。

繁殖力が高く一匹あたりの食事量が多いという特徴があり、短期間で一気に数を増やします。

シロアリの種類

日本国内では、ヤマトシロアリとイエシロアリ、アメリカカンザイシロアリの3種類が主に建物へ被害を与えるシロアリです。

品種によって生息範囲に違いがあり、ヤマトシロアリは北海道北部以外の日本全国、イエシロアリは千葉県以南の太平洋沿い温暖地、アメリカカンザイシロアリについては、輸入家具から繁殖したため、日本各地に点在しています。

また、これらの品種以外にもダイコクシロアリという種類もいますが、こちらは奄美大島より南の地域にのみ生息しているシロアリです。

シロアリが食い荒らすもの

シロアリは木材の主成分であるセルロースを主な栄養源としているため、ダンボールや本などのセルロースが含まれるものなら何でも食べてしまいます。

衣類も植物系繊維を用いたものなら食害に合う可能性がありますし、塗壁の下地に用いられている、赤土に含まれた藁を食べることもあるのです。

もちろん、建物に使われている木材もシロアリにとっては食事となりますので、木と紙を主体とした和風建築は、シロアリにとってほぼ全てが食べ物ということになるでしょう。

シロアリ被害の影響

シロアリは木などの内部を食べながら掘り進んでいくため、見た目はそれほど被害がないように見えても、内部がスカスカになっている場合があります。

このような状態になった木材は、手で簡単に潰れてしまうほど脆くなっているため、柱などがこのような状態になると、建物の強度が大きく低下してしまうのです。

もし、柱や梁がシロアリに食い荒らされ、強度が大きく低下してしまうと、台風や地震などで建物に大きな力が加わった際に屋根の重さを支えきれなくなり、建物が倒壊したり傾いたりするおそれもあるでしょう。

また、シロアリによって保管していた書類や書籍、写真などが食い荒らされ、記録や思い出がなくなってしまうという被害も考えられます。

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シロアリが天井にいるかどうかの見分け方

シロアリがいるとわかる初期症状

飛んでいるシロアリを見つけた

シロアリは春の終わり頃に羽根のある個体が巣から飛び出して新しい巣を作ります。

家の側で飛んでいるシロアリを見つけた場合には、自宅から飛び出している可能性があるため、天井や家を調べておいた方が良いでしょう。

床やドアの違和感

シロアリが食い荒らすと木材はスカスカになってしまうため、歩いたときの床の感覚や、ドアを閉めた際の感覚や音が変わっていきます。

床鳴りが酷くなったり、ドアを閉めた際に音が響いたりといった症状は、内部に空洞があることが予想されるため、シロアリ被害の可能性を考えた方が良いでしょう。

床に木くずがある

木工作業などを行っていないにもかかわらず、床に木くずが落ちているという場合は、高い確率で天井などにシロアリが繁殖している可能性が考えられます。

特にシロアリで発生する木くずは、糞として排出されたものも含まれるため、細長い形状に固まった木くずが落ちている場合は、シロアリの可能性が高いと考えられるでしょう。

ただ、木くずについてはネズミなどによっても発生する可能性があります。

ネズミやリスなどの木をかじる性質がある害獣によって発生する木くずは、シロアリ由来のものに比べて粒が大きく、散らばっている場合が多いため、木くずの形状でもシロアリか害獣かを判断することができるでしょう。

柱や梁などに蟻道ができている

初期症状というにはやや状態が進んでいるのですが、柱や梁、天井板などの木材部分にシロアリが食い進んだ跡である「蟻道」ができている場合は、シロアリ被害の可能性が高いと言えます。

シロアリは、木材の柔らかい部分、年輪と年輪の間を食い進むことが多いため、このような部分に直径約1mmの小さな穴が複数開いている場合には、シロアリが入り込んでいる可能性があると言えるでしょう。

また、シロアリは木材を食べると木くずを固めたような形状の糞をするため、穴に木くずが詰まっている場合は注意が必要です。

シロアリが天井にいるかどうかどうかの見分け方

天井部分から木くずが落ちてきた場合には、天井にシロアリが繁殖している可能性が考えられます。

しかし、天井からの木くずは、堅いものをかじる習性があるネズミやリスなどでも起こりえるため、一概にシロアリが原因だと決めつけることはできません。

天井から発生する木くずの原因がシロアリかどうか確かめる方法は、天井から音がするかどうかで判断します。

ネズミやリスなどの害獣が生息している場合には、移動の際に音がしますし、シロアリの場合は音が無いため、まずは音でシロアリかそれ以外の害獣かを判断すると良いでしょう。

ただ、音がするからといってシロアリが全くいないかというと、そういうわけでもありません。

天井裏部分にシロアリと害獣の両方が生息している場合もあります。

音はあくまでも初期症状のひとつとして考え、正確な判断についてはシロアリ駆除業者や害獣駆除業者に依頼し、実際に天井裏等を確認してもらってから判断しましょう。
どこに潜んでいるにしろシロアリの巣を見つけ根元を立つことが必要です。

シロアリ対策も任せられるリフォーム業者の探し方は?

天井 シロアリ

シロアリ対策をリフォーム業者に依頼する際には、どうやって業者を選べば良いのでしょうか?

シロアリ対策の実績がある会社か

シロアリ駆除は家全体のシロアリ駆除と、シロアリの侵入を防止する作業の両方を行わなければなりません。

シロアリ駆除の経験が豊富な業者なら、侵入経路やシロアリの巣ができやすい箇所の知識があるため、被害の再発を防げる可能性が高いと考えられます。

シロアリに対する質問への応答

シロアリによる建物の被害や、シロアリの侵入経路など、家にシロアリが発生してしまうと、さまざまな疑問が浮かぶと思います。

この疑問にきちんと答えてくれるか、対策について十分な説明を行ってくれるかも、業者選びでは重要です。

アフターサービス

駆除及び予防後にまたシロアリが発生してしまうということがあります。

もし、シロアリが発生したとしても、アフターサービスがある会社を選んでいれば、再発生までの期間次第によっては無料で再駆除ができたり、安価に駆除を行ったりすることができるでしょう。

また、業者によっては、駆除後に定期点検を行っている場合もあり、シロアリの再発が不安な方はこういったサービスに対応している業者への依頼がおすすめです。

WEBサイトで情報収集して相見積もりを行う

インターネットには、シロアリ駆除に対応したリフォーム会社の情報がまとめられているサイトや、見積りを依頼できるサイトが公開されています。

シロアリ対策を考えている場合は、このようなサイトを利用して情報収集と見積りを行うと良いでしょう。

見積りの際は、相見積もりを行えば費用や処置内容、アフターサービスなどについて比較することができ、より良い業者を見つけることができます。

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シロアリから家を守るための対策方法教えます!

シロアリ対策は見た目や住み心地にすぐに関わることではないため忘れられがちですが、いざ被害に遭ってしまうと、家を支える大切な構造部分の修繕や補強が必要となる場合もあります。

また駆除費用だけでなく多額の修繕費用までかかってしまい、大変な思いをすることになります。

そんなシロアリから大切な住まいを守るにはどうしたらいいのでしょうか?

シロアリの特性や被害の例、業者に依頼して対策する以外にも日常的に気を付けるべき点など、シロアリ対策のポイントをご紹介します。

シロアリ被害と被害の具体例

シロアリとは木材や木材を原料とするものをエサとしている昆虫なのですが、森の中にいる場合、木を食べて倒し土に還す役割をしています。

しかし、人間の住む住宅に侵入すると家中の断熱材や木材などを侵食してしまう恐ろしい天敵となります。

シロアリの中には羽を持ったものもいて、住宅内外で飛んでいる姿を見て気づく人も多いようです。

では、実際どういった被害の例があるのか見てみましょう。

【ケース1 床下の腐食】

床下の土台部分が浸水・腐食しておりシロアリ被害が発生。

発生原因として、床下のメンテナンスを何年も行っていなかったことが考えられます。

築年数が経過した家屋によく見られるケースです。

【ケース2 室内に羽アリが発生】

2階の部屋に羽アリが飛んでいるのを発見。

その後、1階の浴室を確認してみると浴室の壁の内側にシロアリの生息が確認されました。

シロアリは湿気の多い場所を好むので、浴室の湿度が発生原因とみられます。

幸いこれらの事例ではシロアリを早期に発見できたため、被害の程度は低かったようです。

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シロアリの生息場所と発生時期

シロアリは元々寒さが苦手なので、暖かい場所を好みます。

現代の高気密、高断熱住宅は一年中暖かく木材や断熱材などのエサも豊富なため、シロアリにとって快適なすみかとなります。

また、シロアリは湿気が多くジメジメした場所も好みます。

タイル張りの浴室周りや、風通しの悪い床下などの基礎部分も生息しやすいポイントです。

家の中に住み着いてしまうとシロアリは外敵もいないので、爆発的に増えていき広範囲を食べ尽くしていきます。

その他にも、庭などの家屋の近くに置いてある木材などをそのまま何年も放置していると、いつの間にかシロアリが住み着いてしまうこともあるようです。

一方、シロアリの発生時期は、4月~10月頃の暖かい時期になります。

しかし、暖房や床暖房などで暖かく木材や断熱材などのエサが豊富な家屋では、シロアリはほぼ一年中活動を続けていると言われています。

何年ごとにシロアリ駆除や点検をすればいいのか

ひと昔前までは、毒性の強い薬剤が使われていたため散布後約10年間の有効期間がありました。

しかし、最近では薬剤も環境や人に配慮したものへと変化し、天然由来成分でできた薬剤も増えてきました。

優しい薬剤になった分、現在のシロアリ駆除剤の有効期間は約5年となっています。

5年を過ぎたからと言って、すぐにシロアリが住み着くことはあまりありませんが、薬剤の効果が切れた家はシロアリにとって無防備な状態なので、いつ住み着いてもおかしくありません。

シロアリが家に住み着いてから専門家に駆除を依頼すると、シロアリ予防と腐食部分の修復をしなければならないので、値段が高くなる傾向があります。

できれば、シロアリの予防の段階で依頼した方が値段もあまり高くならずにすみます。

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シロアリ対策が必要な家とは

シロアリというと古い家・木造の家で発生するイメージがありますが、どんな家でもシロアリが発生するリスクはあります。

まずは新築の家の場合です。新築でもシロアリ駆除剤が効果を発揮する5年が経過すれば、その効果は薄れ、シロアリが住み着きやすい環境になってしまいます。

そのため新築から5年経過ごとにシロアリ対策が必要です。

次に鉄筋コンクリート造の家の場合です。

もちろん木造住宅に比べればシロアリ被害に遭いにくいのですが安心することはできません。

シロアリはわずかな隙間をぬって侵入してきます。

鉄筋コンクリート造の家にも木材は使われていますし、断熱材もシロアリのエサとなります。

さらに一度住み着いてしまえば、鉄筋コンクリート造の床下は気密性が高くシロアリの住みやすい環境であるため、被害が一気に広がってしまう可能性があります。

そして最後に古い木造の家の場合です。

新築や鉄筋コンクリートの家でもリスクがあるため、ある程度の築年数が過ぎた木造住宅にシロアリ対策が必要なことは言うまでもありません。

シロアリ対策として日頃から気を付けるべきこと

シロアリ対策の基本は業者に薬剤散布を依頼するなど定期的な予防ですが、それ以外にも日頃から家の周りをシロアリの住みにくい環境にしておくことで、リスクを減らすことができます。

家の周囲にシロアリの餌となるものは置かない

シロアリの餌となるのは木材です。

家の周りに使わない木材などを置いていないでしょうか?

また庭に放置された切り株などはないでしょうか?

また盲点なのが段ボールや雑誌の束などです。

これらも原料が木材であるため、シロアリの餌となります。

こういったシロアリの餌となるものを置いておくのは、シロアリを呼び寄せているようなものです。

家の周りに置いて入る場合は速やかに撤去しましょう。

基礎周りの風通しをよくする

シロアリは湿気の多いジメジメした環境を好みます。

基礎周りに植木などを置いている家を見かけることがありますが、植木などを置くことで空気の通り道をふさいでしまい、湿気がたまりやすくなってしまいます。

シロアリの侵入経路となる基礎周りは風通しをよくして、シロアリの侵入しにくい環境を整えましょう。

基礎周りの日当たりをよくする

シロアリは暗い場所も好みます。

風通しをよくするのと同様に基礎周りに植木などを置いていたり、庭の草木が生い茂って日当たりを悪くしていないか確認しましょう。

水漏れや雨漏りはすぐに修理する

水漏れや雨漏りの箇所を放置しておくと湿気が多くなるだけでなく、木材が腐食してシロアリの格好のエサ場となります。

さらに木材が腐食した部分はシロアリの侵入経路となり、内部へとシロアリ被害が広がってしまうことにもなりかねません。

水漏れや雨漏りは定期的にチェックし、見つけたら早急に修理しましょう。

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シロアリ対策の方法と相場費用

専門業者に依頼するシロアリ対策にも、いくつかの工法があります。

それぞれの工法のメリット・デメリットとともに費用の目安をお伝えします。

バリア工法

バリア工法はシロアリ駆除・予防の工事で基本的な工法で、床下の土壌部分や基礎の木部・コンクリート部などに薬剤を散布する方法です。

この方法はシロアリの発生が予測される場所に直接薬剤を散布するので、防除の確実性が高いこと、すでにシロアリが発生している場合の即効性が高いことがメリットです。

デメリットとしては、散布する薬剤に対するアレルギーなどの健康被害の心配があります。

最近では環境や人体への影響を考慮した薬剤が使われるようになっていますが、それでもペットや小さなお子様がいる家庭では薬剤の影響への心配があると思います。

その場合はもう一つの工法をおすすめします。

またバリア工法は床下点検口がない家や、点検口があっても基礎に邪魔され、途中で奥に進めなくなっている家などでは薬剤を散布することができません。

コンクリートに穴を開けて散布する場合もありますが、その分費用がかさむためもう一つの工法も検討をおすすめします。

施工費用としては1坪6,000〜10,000円、30坪で18〜30万円程度が目安です。

なお、床下点検口から入れない場所のコンクリートに穴を開けて薬剤を散布したりすることもあり、その場合は別途補修なども必要となるのでこの限りではありません。

ベイト工法

シロアリの習性を利用して「ベイト」と呼ばれる毒餌を活動経路となる家の周りの地面に埋め、巣ごとシロアリを駆除する方法です。

この方法ではバリア工法のように薬剤を大量に散布するわけではないので、環境や人体への影響が少ないことがメリットです。

デメリットとしては駆除効果が出るまでが遅いという点と、予防効果としては低いという点です。またベイト剤は地面に埋めるため、隣家との境界が狭かったり、家の周りが全面アスファルトで覆われている場合は、この工法は適しません。

施工費用としては外周1mあたり6,500円程度、30坪の住宅で約30万円程度が目安です。

またベイト工法は初期費用に加えて毎年メンテナンス費用が必要になります。

シロアリ対策を業者に依頼するメリット

市販されているシロアリ駆除の薬剤もあるので、安価にすませるために自分でシロアリ対策を行うことを考える方も多いでしょう。

しかし薬剤の散布には床下での作業が必要となります。これは素人に簡単にできるものではありません。

しっかり準備して、苦労して床下に入れたとしても、必要な場所に必要なだけ薬剤を散布するのは難しい作業です。

またシロアリの発生状況や被害の程度は、素人では正確に判断できるものではありません。

プロの目で確認してもらい、適切な対処をしてもらったほうが、建物の安全性の面や金銭面でも安心です。

自分でシロアリ対策を行ったとしてもシロアリが大量発生して手に負えなくなり、結局業者に頼むことになったのでは、せっかくの苦労が水の泡になるだけでなく、その時点ではシロアリ被害が深刻になっていて余計に費用がかかることにもなります。

シロアリ被害というのは最悪の場合、家の倒壊という事態にもつながるので、専門の業者へ依頼することをおすすめします。

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シロアリ対策を依頼する業者の選び方

シロアリ対策の施工は依頼主が直接目で見て確認できるものではないので、業者選びは重要です。

そこで安心して任せられる業者を選ぶためのポイントをご紹介します。

「しろあり防除施工士」が取得されているか

「しろあり防除施工士」とは、公益財団法人日本しろあり対策協会が運営する資格制度で、シロアリ防除施工に必要な知識を有し、安全かつ確実な防除施工を行う技術者に与えられる資格です。

資格取得には検定試験の合格とシロアリ施工の実務経験が必要で、シロアリ防除の施工者がもつ資格の中でも「この資格があれば特に信頼できる業者の証」といえる資格の一つです。

シロアリ対策の見積もりを依頼する際には、この資格を有する技術者が在籍しているかどうかをぜひ確認してみてください。

見積書の内訳がわかりやすく記載されているか

提出された見積書の書き方にもその業者や担当者の信頼度が現れます。

信頼できる業者の見積もりの場合、合計の金額だけではなく、その内訳や名目に対する価格が明確に記載されています。

その上で見積もり点検した結果を丁寧に報告してくれたり、使用する薬剤や作業の内容を詳しく説明してくれたりする業者はより信頼のおける業者といえます。

また、いざ作業が始まってからこういう事態になった場合は追加でいくらかかるかなどのリスクとそれに伴う追加料金まで説明してくれるとより安心です。

もしくは見積もりの時点で「追加費用は一切なし」と明言する業者もありますので、そういった業者を選びましょう。

実績が豊富にあるか

施工実績は業者のホームページや、ポータルサイトなどで確認できますので、実績が豊富な業者を選びます。

実績が豊富ということはそれだけ地域のお客様に信頼され、何度もリピートされていたり、口コミで紹介されているという可能性が高いです。

ただし悪徳な業者の場合は実績数などをごまかしている可能性もあります。

施工中の写真や動画などを載せて作業内容をレポートしているようなページのある業者はより信頼性が高まります。

アフターサービスに満足できるか

専門の業者にしっかり施工してもらっても、シロアリが再発する可能性はゼロではありません。

そこで重要なのがアフターサービスです。

シロアリ対策には一時的な駆除だけでなく、予防という点でも業者にお願いしている場合がほとんどです。

そのためシロアリ被害が再発した場合に無償ですぐに対応してくれる業者なら安心できます。

シロアリ対策の薬剤の効き目は5年なので「施工後5年保証」を大々的に謳っていたり、見積書にしっかり記載してある業者を選ぶのがおすすめです。

そういった記載が見当たらなければ、見積もりの際に確認してみましょう。

壁紙・内壁リフォームで、優良な会社を見つけるには?

本記事の壁紙・内壁リフォームは一例で、「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なり」ます。複数社の見積もりを「比較」をすることが重要です!

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】小川愛

二級建築士、宅地建物取引士。愛知県名古屋市にて高級分譲住宅設計・施工会社に勤務。土地取得からプランニング、施工、販売、お客様のお引っ越し、アフターサービスまでの、住宅に関わる全ての業務に従事。

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