2024年01月24日更新

監修記事

シックハウス症候群の対策・原因やリフォームが有効かどうかご紹介

新築住宅にいたら、目がチカチカしたり頭やのどが痛くなったことはありませんか?建物にいるときだけ咳などの症状がひどくなった場合は、シックハウス症候群の可能性があります。今回はシックハウス症候群の症状や治し方、対策などを詳しくご説明します。

シックハウス症候群とは?

シックハウス

症候群の原因・症状・対策方法教えます!

シックハウス症候群とは、新築した建築物の建材や接着剤、家具などから発する化学物質が室内を汚染することによって、住んでいる人や建物にいる人に健康被害が生じることを言います。

近年、住宅の高気密・高断熱によって化学物質による室内空気汚染が起こりやすくなっています。24時間換気システムや空気清浄機などで換気をしないと、常に有害物質が浮遊している状態になります。

「シック」とは英語で病気、「ハウス」は家という意味で「症候群」は症状が出ていても、その原因がはっきりと分からなかったり、複数の原因が複雑に絡んでいることが考えられる病気として付けられる名前です。

シックハウス症候群の原因と考えられる環境やものなど

シックハウス症候群の原因として、考えられるのは化学物質などによる室内空気汚染です。

シックハウス症候群を引き起こす原因と考えられているもの(環境や家具)や、化学物質の種類(接着剤や塗料などに含まれる揮発有機化合物など)は下記の通りです。

【環境】

  • 新築したての住宅(戸建てやマンションなどの建築物)
  • 店舗やオフィスなどの建築物

【もの】

  • 家具
  • 天井
  • ダニやカビ
  • 石油ストーブやガスストーブ

など

【※揮発性有機化合物などの化学物質】
※揮発性有機化合物とは「揮発する有機化合物」のことで、接着剤や塗料などに使用されている物質です。

  • ホルムアルデヒド
  • トルエン
  • バラジクロロベンゼン
  • アセトアルデヒド
  • キシレン

など

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シックハウス症候群の症状

シックハウス症候群の症状の例は以下の通りです。

  • 目がチカチカする
  • 咳が出る
  • のどの乾燥や痛み
  • 気管がゼイゼイと音を出す
  • 鼻水が出る
  • 頭痛
  • めまいや吐き気
  • 嘔吐
  • 湿疹や肌にかゆみがある
  • 目のかゆみ

など

健康被害として現れる症状は人によってさまざまです。

特に赤ちゃんは化学物質に敏感で、化学物質を大人の2倍吸収すると言われています。赤ちゃんや主婦は在宅する時間が長いため、シックハウス症候群になりやすい傾向にあります。

また、シックハウス症候群が引き金になりアレルギー症状が悪化してしまうこともあるようです。赤ちゃんや敏感な人の場合、皮膚や目にかゆみが起こったり、咳が出たりという症状が現われる傾向があります。

シックハウス症候群かどうか調べるには

シックハウス症候群を調べる方法は2種類あります。
それぞれの方法やどこに依頼すればいいのかを解説します。

アクティブ法(吸引方式)

アクティブ法は部屋の中央部に吸引ポンプを設置して室内の一定量の空気を吸引し、空気中の化学物質を捕集する方法です。

取り集める時間帯は、VOCの放散が最も高くなることが多い午後2時〜3時頃に測定することが一般的です。

アクティブ法は、専門資格を有した測定士に依頼するようにしましょう。

パッシブ法(拡散方式)

パッシブ法は、室内に小型の捕集管を吊るしておき、およそ24時間の時間をかけてゆっくりと化学物質を捕集し、集まった化学物質の平均値を測定する方法です。

アクティブ法と比べると、特別な機材が必要ないため安価で調べることができます。

自主的に測定することもできますが、アクティブ法と同様に専門資格を有した測定士に依頼することをおすすめします。

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シックハウス症候群の治療方法

シックハウス症候群の場合、症状が現れる部位が耳や目、のどなどさまざまなので、専門医にかかることで治し方もそれぞれあります。

複数の部位に症状が現れている場合は、アレルギー科に行くことによって総合的に判断できることがあります。症状を聞き検査したあと、投薬によって症状が緩和される場合は薬を服用します。

しかし、シックハウス症候群を完全に治療する薬はありませんので、治し方は医師による判断によって変わります。完治するためには原因を知り、アレルギーの原因を除去することが必要になります。

シックハウス症候群が疑われた場合、以下の検査をすることがあります。

  • 眼球運動検査
  • 呼吸機能検査
  • 気道過敏性検査
  • 瞳孔反射検査
  • 化学物質負荷検査

検査を受けアレルギーの原因が特定できたら症状を緩和する薬を服用しながら、アレルギーの原因を除去していきます。

シックハウス症候群の対策方法とは?


シックハウス症候群の対策はどのようなことをすればいいのでしょうか。厚生労働省が定めたシックハウス対策のほか、自宅でもできる対策をご紹介します。

建築基準法改正で定めたシックハウス症候群対策

厚生労働省は、平成15年7月に建築基準法改正によってシックハウス症候群への対策を義務づけました。社会問題となっているシックハウス症候群に対して、国が建築基準法改正で規則を初めて定めたのです。

厚生労働省が建築基準法改正をしたことによって、ホルムアルデヒドなどを含んだ揮発性有機化合物などの化学物質の室内濃度指針値を示すように定められるなど、シックハウス症候群の対策が強化されました。

日常生活でできるシックハウス対策

シックハウス症候群にならないために、日常生活でできることがあります。

窓を開けたり空気清浄機を活用して換気をこまめにする

シックハウス症候群は室内の空気汚染が原因ですので、汚れた空気を排気し新しい空気を入れることが大切です。

また、換気したり、除湿器を利用したりするなどして湿度が上がりすぎないようにすることができるので、カビやダニの対策にも効果的です。換気扇の24時間運転機能や空気清浄機があれば活用しましょう。

観葉植物を置く

植物は、細菌や有害物質などを吸収して空気を正常に保つ働きがあります。特に観葉植物のポトスやサンセベリア、ガーベラは化学物質の除去に有効であると、NASAの研究結果で発表されています。

大きめの観葉植物の鉢なら1部屋に1鉢、小さめの鉢なら5鉢程度で有害物質に効果があると言われています。

備長炭を置く

備長炭も植物と同様に、有害物質を吸着し空気を浄化する作用があります。また、備長炭は湿気を吸い取ることができるため、カビやダニ対策にもなります。

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シックハウス症候群対策としてのリフォーム

シックハウス症候群の対策として、どのようなリフォームを行えばいいのでしょうか。
シックハウス症候群対策のリフォームについて解説します。

安全性の高い素材に替える

シックハウス症候群対策のために「建築基準法」が改正されています。

家を作る建材には、ホルムアルデヒドの拡散についてのガイドラインが設けられ、建材にはF☆☆☆☆やF☆☆☆と表示されるようになりました。
この☆の数が多いほど、安全性の高い素材とされています。

これだけでは不十分と考えられる場合には、自然素材の建材を用いることも選択肢の1つです。主な自然素材の建材として、無垢材のフローリングや天井板、漆喰の塗り壁材、和紙の壁紙、セルロースファイバーの断熱材などが挙げられます。

漆喰は古くから建物の壁に使用されており、吸放湿性に優れています。
セルロースファイバーは紙からできた素材であり、解体時に燃やした場合でも有害物質が発生することがありません。

24時間換気システムの導入

24時間換気システムとは、給気〜排気の経路を基本に常時室内の空気を自動で入れ換えるシステムです。24時間換気システムは、基本的に年中ずっと稼働させます。

24時間換気システムの種類は3種類あり、給気と排気の両方を機械で強制的に行う第一種換気、給気のみを機械で強制的に行い排気は自然の流出で行う第二種換気、排気だけを機械で強制的に行い給気は自然の流入で行う第三種換気に分類されます。

24時間換気システムを導入する際、空調が効きにくくなったり、花粉やPM2.5などの物質を給気してしまうこともあるので、導入する際には十分検討が必要です。

リフォームする際に気をつけたいこと

シックハウス症候群対策のリフォームをする際に気をつけたいことを解説します。

予算をあらかじめ決めておく

シックハウス症候群対策を意識しすぎて費用が高額にならないように、予算をあらかじめ決めておくことが重要です。

例えば、リフォーム費用の予算を100万円とした場合、和室を洋室に変更する、床下の湿気対策、無垢フローリング材などの自然素材に変更するなど、予算に応じて対策できることを事前に把握しておきましょう。

業者選びを慎重に行う

リフォームする際には、業者選びを慎重に行うことも重要です。
業者によっては、高額な金額を請求されることもありますので注意しましょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】岩納年成

大手ゼネコン会社にて、官公庁工事やスタジアム、免震ビル等の工事管理業務を約4年経験。
その後、大手ハウスメーカーにて注文住宅の商談・プランニング・資金計画などの経験を経て、木造の高級注文住宅を主とするビルダーを設立。
土地の目利きや打ち合わせ、プランニング、資金計画、詳細設計、工事統括監理など完成まで一貫した品質管理を遂行し、多数のオーダー住宅を手掛け、住まいづくりの経験は20年以上。
法人の技術顧問アドバイザーとしても活動しながら、これまでの経験を生かし個人の住まいコンサルテイングサービスも行っている。

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