2024年02月02日更新

監修記事

L型キッチンのリフォーム費用や価格は?

家事の効率化の面から考えた時、とても便利なL型キッチンですが、平均的なリフォーム費用はどのくらいでしょうか?長年、壁付けタイプのキッチンを使ってきた方にとって魅力たっぷりなL型キッチンについて、プランニング時の注意点とリフォーム費用の相場をご紹介します。

L型キッチンリフォームの特徴

L型キッチンリフォームの特徴

「L型キッチンを購入してリフォームしたい」と考えている方のために、以下の項目に分けてL型キッチンの特徴を紹介していきます。

  • 使い勝手と収納力
  • 3パターンのレイアウト
  • I型キッチンと違う点

作業スペースが左右に広がるL型キッチンは、見た目の華やかさの他、家事効率向上の面から見ても魅力的な形状です。

「L型とI型、どちらにするか迷っている」など、キッチンの仕様を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

L型キッチンの使い勝手と収納力

LIXILリシェルSIのペニンシュラスタイルのL型キッチン
出典:LIXIL-リシェルSIペニンシュラL型

L型キッチンは、シンク+コンロ+カウンターの部材がL字状に配置されており、この形状が家事の効率化を大きく手助けしてくれます。

例えば、コンロで鍋に火をかけていて、少し水を足したいとき、鍋を火にかけたまま遠くまで移動しなくても、隣のシンクからすぐに水を補給することが可能です。

中央に立った時に、左右それぞれにコンロとシンクがあり、火をかけたままでもシンクと行き来できるなど、短い動線で料理できるのが魅力となっています。

しかし、I型キッチンよりも収納スペースが少ない上、中央のコーナー部分がデッドスペースになる点が弱点です。

スライド式や段差付きなど、各メーカーで収納力を補う工夫がされているので、十分な収納量が確保できる仕様を選びましょう。

L型キッチンのレイアウトは3パターン

L型キッチンのレイアウトは3パターン
レイアウト特徴
①対面式・ダイニング側に向かって配置
・コミュニケーションがとりやすい
・油や水がダイニング側に飛びやすい
②壁付・全面壁付にする
・冷蔵庫などのレイアウトを大きく変える必要がある
③壁付+アイランド・L型キッチンを壁付にして、アイランドタイプのシンクやカウンターを設置するレイアウト
・作業分担がしやすい
・床面積を1番大きく使う

L型キッチンのレイアウトには、主に3パターンから選ぶことができます。

レイアウトによっては、冷蔵庫などの家電や、ダイニングテーブルなどの家具のサイズ・置き場所を見直す必要があるので、キッチン以外のレイアウトもあわせてチェックすることが大切です。

L型キッチンとI型キッチンの違う点

収納力やレイアウトの違いの他に「複数人での同時作業のしやすさ」が、L型キッチンとI型キッチンの大きな違いです。

L型キッチンは中央に立つと左右に作業スペースがあるため、右側ではシンクで食材を洗って切り、左側ではガスコンロで食材を炒めるなど、手分けして作業がしやすいレイアウトとなっています。

特に、壁付+アイランドのレイアウトでは、作業動線を完全に分けられるため、キッチンを広々と使いながら同時作業ができるのが魅力です。

一方のI型は、動線が直線なので、すれ違うための通路幅を確保していないと、同時作業は難しいレイアウトとなっています。

普段から複数人で作業することが多かったり、お客さんを招いて一緒に料理を楽しんだりする場合は、作業効率が良く分担もしやすいL字型キッチンがおすすめです。

L型キッチンについては「L型キッチンが人気な理由とは?おすすめメーカーやレイアウトの特徴を紹介!」の記事で更に詳しく説明しています。

キッチンの本体価格とリフォーム工事費用相場

L型キッチンの本体価格とリフォーム工事費用相場

「L型キッチンを使ったリフォームの費用」を、本体価格とリフォーム工事費用に分けて、相場価格をお伝えしていきます。

L型キッチン本体価格

L型キッチン本体の価格相場は「約60〜130万円」です。

本体価格は、以下などによって大きく差が生まれます。

  • メーカー
  • サイズ
  • レイアウト
  • グレード
  • オプションの有無

ワークトップを耐久性の高いセラミック素材にしたり、自動調理機能があるガスコンロを選んだりすると、価格が上がっていくので、予算を設定して仕様選びをすることが大切です。

本体価格の他に、次項でお伝えする工事費用もかかるので、希望するレイアウトや現状のキッチンの位置などから、予算内におさまるようなプランニングをつくっていきましょう。

L型キッチンのリフォーム工事費用相場

工事内容費用相場
標準工事・解体:約8万円〜
・本体取付:約12万円〜
・水道工事:約3万円〜
・電気工事:約3万円〜

合計:約26万円〜
追加工事・壁紙張替:約5万円〜
・配管延長:約3万円〜
・ダクト延長:約10万円〜
・ガス元栓移動:約4万円〜

合計:約25万円〜

キッチンリフォームの工事には、標準的に発生するものと、現場の状況に応じて発生するものがあります。

例えば、キッチンの交換であれば「解体工事費用」と「キッチン取り付け費用」が必要ですが、ダクト延長などは現場の状況によって発生する工事です。

工事が始まった後に「思ったよりも床下地が腐っていて補修が必要だ」と、思わぬ別途工事が必要になることもありますが、現地調査の際に別途工事の目安金額がわかります。

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L型キッチンとI型キッチンのリフォーム費用の価格差

L型キッチンとI型キッチンのリフォーム費用の価格差

「L型キッチンとI型キッチンどちらにするか迷っている」という方のために、リフォーム費用の価格差を紹介していきます。

I型キッチンの本体価格とリフォーム工事費用相場

I型キッチン費用相場
本体価格約40〜100万円
工事費用約20〜30万円
合計約60〜130万円

シンプルな形状のI型キッチンは、グレードが低ければ、本体価格が約40万円の商品もあります。

そのため、工事費用と合わせても約60万円ほどでリフォームが可能なケースも多いです。

しかし、L型キッチンと同じく、グレードが上がったり、大幅なキッチン移動が必要なレイアウト変更をしたりすると、リフォーム費用も上がります。

L型キッチンと価格を比較したい場合は、キッチンの位置や素材などの条件をできるだけ同じにしましょう。

L型キッチンとI型キッチンのリフォーム費用の価格差

L型キッチンとI型キッチンのリフォーム費用の価格差
キッチン費用相場
L型約86〜156万円
I型約60〜130万円
価格差約26万円

I型キッチンはL型キッチンに比べて本体価格が安く、組み立ても容易なため、比較的安価にリフォームを済ませることができます。

一方のL型キッチンはI型キッチンよりも本体価格が高いものの、壁付にするとキッチンスペースを広く確保できる点などが魅力です。

依頼するリフォーム会社や選ぶメーカーなどによっても価格差は異なるので、どちらのキッチンにするか迷っている場合は、見積もりをしてもらった上で検討しましょう。

L型キッチンのリフォーム事例

実際にL型キッチンへリフォームした事例をいくつか紹介していきます。

リクシルのL型キッチンへのリフォーム事例

コの字型システムキッチンをL字型システムキッチンにリフォームした様子
食洗機付きL型キッチンへリフォーム
リフォーム費用約125万円
工期約1週間
建物戸建て
施工箇所キッチン
メーカー名/商品名リクシル/シエラ

こちらは、キッチンの老朽化にともない、コの字型キッチンからL型キッチンにリフォームした事例です。

吊戸棚と背面の食器棚を撤去したため収納量が少なくなりましたが、収納力に優れたリクシルのキッチンを採用することで食器類もすっきり収まっています。

また、冷蔵庫はシンクとコンロの背面になる位置に設置し、効率よく作業できるようになりました。

パナソニックのL型キッチンへのリフォーム事例

L型キッチンを使ってリフォームした戸建て住宅
パナソニックのL型キッチンリフォムスを使ってリフォームを
リフォーム費用約155万円
建物戸建て
施工箇所キッチン
メーカー名/商品名パナソニック/リフォムス

こちらは、壁付けのI型キッチンからL型キッチンにリフォームした事例です。

引き出しを自由にアレンジできるパナソニックのシステムキッチンを採用し、収納力を向上させました。

壁面パネルや扉の色を白で統一し、明るく清潔感のあるキッチンになっています。

夫婦2人で料理を楽しめるL型キッチンへ

トクラスのベリーを使って料理を楽しめるキッチンへリフォームした事例
ブルータイルを使って印象的なキッチンへ
リフォーム費用約123万円
工期約2.5ヶ月
建物マンション
施工箇所キッチン・壁紙の張り替え・床の張り替え・和室・リビング・ダイニング
メーカー名/商品名トクラス/ベリー

「夫婦2人で料理が楽しめるキッチンにしたい」という相談があり、プランニングを提案するところからスタートしたリフォーム事例です。

可愛いブルータイルをキッチンに使い、ブラックアイアンの窓で空間を引き締めたことで、おしゃれでバランスの良いキッチンに仕上がりました。

シンクとコンロスペースが別にあるので、夫婦2人が同時に作業しても窮屈に感じることなく、快適に料理を楽しめます。

古くなったキッチンを収納豊富なL型キッチンへ

収納量豊富なL型キッチンへのリフォーム事例
使いやすい吊り戸棚を採用しました
リフォーム費用約200万円
工期約6日
施工箇所キッチン・壁紙の張り替え、飾り窓取り付け

「古くなったキッチンをリフォームして、ガスコンロからIHに交換したい」と相談があり、スタートしたリフォームの施工事例です。

使い勝手の良い吊り戸棚や、室内の飾り窓の設置を提案し、リフォーム前よりも明るくスッキリしたキッチンに仕上がりました。

築35年のマンションのキッチンリフォーム

L型キッチンを採用して、お客様用のキッチンを新しくした施工事例
お客様用のキッチンをL型へ
リフォーム費用約200万円
工期約15日
建物マンション
施工箇所キッチン
メーカー名/商品名Panasonic

「お客様用のキッチンを改善したい」と相談がありましたので、友人が気軽に訪問でき、会話が楽しめる空間にできるよう、L型キッチンを提案しました。

既存は壁付のI型キッチンでしたが、L型キッチンにすることで、料理中でもオープンな空間で会話を楽しめます。

高さの違う棚やペンダントライトを効果的に使うことで、おしゃれで人が集いやすい空間に仕上がりました。

白いタイルを貼って北欧モダンなキッチンへ

TOTOクラッソをメインに白いタイルを貼ったおしゃれなキッチン
TOTOクラッソを採用して明るいキッチンへ
リフォーム費用約200万円
建物戸建て
施工箇所キッチン
メーカー名/商品名TOTO/クラッソ

「好みの空間で居心地よく過ごす」をテーマにしたキッチンリフォームの施工事例です。

吊戸棚の扉を明るくし、照明を多く配置した他、全体に名古屋モザイク製のタイルを貼りました。

袖壁を撤去することで、キッチンスペースを広げて動きやすい動線を確保しています。

リフォーム後、お客様に「ショールームみたい」と喜んでいただけました。

世界で1台のL型オーダーキッチンでリフォーム

こだわりのオーダーキッチンを使ったリフォーム事例
こだわりを全て詰め込んだキッチンへ
リフォーム費用約300万円
工期約7日
建物戸建て
施工箇所キッチン
メーカー名/商品名オーダーキッチン

「こだわりを全て詰め込んだキッチンにしたい」とご相談があり、プランニングを考えた結果、オーダーキッチンを提案したリフォームの施工事例です。

大容量の海外製食洗器と広い作業スペースを確保したことで、お客様から「普段の料理が楽しくなった」と喜んでいただけました。

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L型キッチンのメリット・デメリット

L型キッチンを採用することで得られるメリットと、リフォーム前に知っておきたいデメリットを紹介していきます。

メリット・デメリットのどちらも理解した上で、リフォーム計画を進めていきましょう。

L型キッチンのメリット

L型キッチンのメリットは、以下の3つです。

  • 作業効率が良く疲れにくい
  • 複数人での同時作業ができる
  • 壁付なら収納や作業スペースを確保できる

1項目ずつ詳しくお伝えしていきます。

作業効率が良く疲れにくい

L型キッチンは、シンクや調理スペースを前に、左右のどちらかに加熱機器が備わっている直角タイプです。

身体の向きを少し変えるだけで、調理するスペースを移動できるので、鍋に水を入れたり、汚れた手を洗ったりする作業動線が短く、料理時間を短縮できます。

また、レイアウトによっては、ダイニングやリビングへの準備や片づけの際にも効率よく移動できて便利です。

「今のキッチンは、行ったり来たりしなくてはいけなくて疲れる」という方は、L型キッチンへのリフォームを検討してみましょう。

複数人での同時作業ができる

「L型キッチンとI型キッチンの違う点」でもお伝えしたように、シンクとコンロがそれぞれ違うスペースにあるので、複数人での同時作業ができます。

キッチン本体での同時作業の他に、ダイニングテーブルや作業棚を囲うようにキッチンを配置すれば、テーブルや棚上での作業分担も可能です。

壁付なら収納や作業スペースを確保できる

キッチンやダイニングの広さにもよりますが、壁付でL型キッチンを配置すると、収納や作業スペースが広く確保できます。

キッチンには、冷蔵庫や電子レンジなどの家電の他、食器類、ストックの食材も収納する必要があるので、十分な収納スペースは必須です。

また、作業スペースを確保することで、作業効率にもプラスに影響するので、料理に対するストレスも軽減できます。

L型キッチンのメリットはこちらでも詳しく説明しています。

L型キッチンのデメリット

L型キッチンのデメリットは、以下の3つです。

  • ダイニングが狭くなってしまう場合もある
  • コーナー部分の活用が難しい
  • レイアウト次第では冷蔵庫を使いづらくなる

「L型キッチンにしたのが失敗だった」と後悔しないように、デメリットについても理解しておきましょう。

ダイニングが狭くなってしまう場合もある

I型キッチンからL型キッチンに交換した場合、I型キッチンよりも奥行きが必要になるので、ダイニングが狭くなってしまうことがあります。

特に、壁付から対面にレイアウト変更も行うと、よりダイニングやリビングへ影響が出てしまうので、レイアウト変更までする場合は、LDK全体の家具などの配置を見直しましょう。

例えば、キッチンとダイニングのスペースを分けて使っていた空間の境界線を無くし、キッチン空間の中にダイニングテーブルを配置するなどの工夫が必要です。

コーナー部分の活用が難しい

I型キッチンでは端から端までスペースを活用できますが、L型キッチンではコーナー部分があり、デッドスペースとなりがちです。

L型キッチンの標準仕様では、直線部の収納のみとなっている場合が多く、I型キッチンよりも収納量が少なくなっています。

「なんとかコーナー部分を活用したい」という時は『L型キッチンのコーナースペースを有効活用する方法5選』でお伝えしていますので、参考にしてみてください。

レイアウト次第では冷蔵庫を使いづらくなる

コンロ・シンク・作業スペースの距離が短いのがL型キッチンの魅力ですが、レイアウト次第では冷蔵庫が使いづらくなってしまいます。
特に、I型キッチンからリフォームする場合は、冷蔵庫のコンセント位置や開き勝手を事前に確認しておくことが大切です。

L型キッチンにした後でも使いやすいように、必要であればコンセントの移設や冷蔵庫の買い替えなどを検討しましょう。
コンセントの移設は、配線状況や物件によって可能であるかが決まるので、リフォーム会社に相談する必要があります。

L型キッチンのデメリットはこちらでも詳しく説明しています。

もしここまで読んで、L型キッチン向いてないかも…と思った方は「使いやすいキッチンのレイアウトとは?8種類あるキッチンのタイプも解説!」をご覧ください。他のタイプのキッチンについても詳しく説明しています。

キッチンをより快適に使うためのレイアウトのポイント

L型キッチンを快適に使うためのレイアウトのポイントをいくつか紹介していきます。

冷蔵庫・シンク・コンロを最適な距離にする

キッチンのワークトライアングルの図
出典:クリナップ-ワークトライアングルとは?
最適距離
シンクとコンロ1m20cm〜1m80cm
シンクと冷蔵庫1m20cm〜2m10cm
コンロと冷蔵庫1m20cm〜2m70cm

キッチンにおける、冷蔵庫・シンク・コンロの3点を「ワークトライアングル」と呼びます。

快適にキッチンを使うためには、ワークトライアングルを最適な距離にすることが大切です。

L型キッチンでは、シンクとコンロの距離は短く済みますが、冷蔵庫との距離が離れてしまうケースも多々あります。

食材を取り出す動作がストレスにならないよう、冷蔵庫も最適な距離に設置するようにしましょう。

冷蔵庫をL型キッチン側に開くように設置する

前項では冷蔵庫とシンク・コンロそれぞれとの距離についてお伝えしましたが、冷蔵庫がL型キッチン側に開くことも大切です。

左右どちらにも開くタイプであれば問題ありませんが、L型キッチンとは反対側のみにしか開かない場合、作業効率が悪く、ストレスになってしまう可能性があります。

「既存の冷蔵庫をそのまま使いたい」というのであれば、リフォーム時に、L型キッチン側に開くように配置できないか、コンセントは移設できないかを相談してみましょう。

食器や家電が取り出しやすい場所に収納を設置する

冷蔵庫・シンク・コンロからなるワークトライアングルを最適な距離に設定することも大切ですが、食器や家電が取り出しやすい場所に収納を設置することも大切です。

ワークトライアングルが最適な距離でも、調理中や盛り付け時に、食器や家電への距離が遠ければ、作業効率は落ちてしまいます。

「いちいち取りに行くのが面倒」とストレスを感じ、快適さも失われてしまうため、近い位置に十分な収納を確保しておきましょう。

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L型キッチンのサイズ・レイアウトを選ぶ際のポイント

L型キッチンのサイズやレイアウトを選ぶ際に、チェックすべきポイントをいくつか紹介していきます。

キッチン本体の間口・奥行きを確認する

選ぶ商品によりますが、間口(幅)は190cmから250cm、奥行きは160cmから180cmほどである商品が多いです。

L型キッチンは、シンク側とコンロ側の2直線が組み合わさってできているので、間口(幅)と奥行きの2つのサイズを確認し、問題なく配置できるかチェックしましょう。

リフォーム前のキッチンがI型であるなら、既存よりも奥行き分がプラスされるので、選べるレイアウトが限られる場合があります。

また、場合によっては配管・配線の位置を変更する必要があるので「できるだけ費用を抑えたい」という場合は、既存の配管・配線からの移動距離が少ないレイアウトを選ぶのがおすすめです。

キッチンで作業する人の身長に合わせて高さを選ぶ

システムキッチンの3種類の高さ
出典:パナソニック-システムキッチンのカウンター高さ

「身長(cm)÷2+5cm」で算出した高さを基準として、ショールームなどで最適な高さを選びましょう。

普段スリッパを履いたり、キッチンマットを敷いたりしているなら、同じ状況で高さ選びをすると失敗を防げます。

メーカーによって選べる高さは異なりますが、80cm・85cm・90cmと5cm刻みで選択肢がある製品が多いです。

足腰や腕などに負担をかけないように作業するには最適な高さを選ぶことが大切なので、食材を洗ったり切ったりする動作をしてみながら高さ選びをしましょう。

レイアウトは壁付と対面と対面+アイランドの3つから選ぶ

レイアウトは、壁付・対面・対面+アイランドの主に3種類があります。

壁付は吊り戸棚や壁面収納を設置できるので、収納量を確保したい方におすすめです。

また、調理中の水・油はねなどを気にすることなく調理できる点も魅力となっています。

一方、対面や対面+アイランドのレイアウトは、ダイニングやリビングにいる人とのコミュニケーションが取りやすい他、開放感があるのが魅力ですが、音や臭いが気になるのがデメリットです。

壁付と対面はそれぞれメリット・デメリットがあるので「収納量を重視したいから壁付がいい」など、何を重視して選ぶかを決めてレイアウトを考えてみましょう。

L型キッチンのコーナースペースを有効活用する方法5選

デッドスペースとなりがちな、L型キッチンのコーナースペースを有効活用する方法は、以下の5つです。

①コーナーワゴンを採用して収納力を上げる
②調味料類や調理家電を置く
③照明や植物を置いてディスプレイする
④シンクやコンロを配置してデッドスペースをなくす
⑤収納棚を設置して食材のストックなどを置く

「L型キッチンにしたいけど、コーナーのデッドスペースが気になる」という方は、実践できそうな方法がないかチェックしてみてください。

①コーナーワゴンを採用して収納力を上げる

クリナップステディアのコーナーキャビネット(ワゴンタイプ)
出典:クリナップ-ステディアコーナーキャビネット

メーカーによって仕様は異なりますが、コーナー部分も収納として使えるタイプの商品があります。

例えば、クリナップのステディアは、ワゴンタイプと棚板タイプの2種類あり、収納したいものによって選択できます。

ワゴンタイプは、キャスターがついているので、手前にサッと引き出して使えるので便利です。

キッチン本体のプランニングの際には、コーナー部分の収納はどういう仕様が選べるのかについてもチェックしておきましょう。

②調味料類や調理家電を置く

キッチンキャビネット内に収納する場合が多いですが、調味料類や調理家電をコーナー部分に置くという方法もあります。

特に、料理のたびに使う調味料や、毎朝使うコーヒーメーカーなどは、ワークトップ上に置いていた方が作業効率が良いです。

調味料入れや家電自体をこだわれば、モデルルームのようにおしゃれなキッチンを演出することもできます。

「いちいち出すのが面倒だな」と思っている調味料や調理家電がある場合は、コーナーに置いて空間を活用する方法を検討してみましょう。

③照明や植物を置いてディスプレイする

L型キッチンのコーナー部分に置かれた植物や食材
出典:写真AC-キッチンカウンター

モデルルームのように、照明や植物をディスプレイして、おしゃれなキッチンを演出する方法もあります。

直接日光が当たらなくても育つような観葉植物や多肉植物を置いている方も多いです。

照明は、電源が必要なタイプもありますが、充電式やソーラー電池式で利用できるタイプもあります。

好みの植物と合わせて設置し、毎日ワクワクするようなキッチンをつくりましょう。

④シンクやコンロを配置してデッドスペースをなくす

④シンクやコンロを配置してデッドスペースをなくす

造作や海外製のキッチンでは、シンクやコンロをコーナー部分に配置することも可能です。

造作は、メーカーの既製品よりも価格は高いですが、1つ1つ自分に合った部材を選んでキッチンを作れるので、シンクやコンロもコーナーに配置できます。

残念ながら、国内メーカーのキッチンにはコーナーをシンクやコンロとする仕様が組み込まれていないケースが多いので、コーナーに配置したい場合は造作キッチンか海外製キッチンを検討しましょう。

⑤収納棚を設置して食材のストックなどを置く

壁付や据置タイプの収納棚を設置して、食材のストックなどを置いてスペースを有効活用する方法もあります。

料理中に食材を取り出しやすい位置にあるので、作業効率も上げられるのがメリットです。

壁付の収納棚を設置したい場合は、下地が必要になる可能性もあるので、リフォーム時に相談してみましょう。

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L型キッチンにリフォームする際の注意点

L型キッチンにリフォームする際の注意点をいくつか紹介していきます。

キッチン本体のサイズとLDK全体のバランスを見る

L型キッチンのリフォーム費用や価格は?

I型キッチンからL型キッチンにリフォームすると、多くの場合キッチンのスペースは広くなりますが、リビングやダイニングが圧迫されて家族が過ごしにくくなったというケースもあります。

特に、対面でのL型キッチン配置のレイアウトにする時に、リビングやダイニングへの影響が出やすいです。

L型からL型へ交換する場合は問題ありませんが、I型からL型へ変更する場合は、L型キッチンが無理なく設置できるか事前にサイズを測っておきましょう。

冷蔵庫やキャビネットなどの配置を検討する

L型キッチンはI型キッチンよりサイズが大きい製品が多いので、I型キッチンで冷蔵庫やキャビネットがうまく配置できていても、L型キッチンにすることで使いづらくなる場合があります。

特に、キッチンの広さに余裕がないと、可能なレイアウトが限られるので、L型キッチンにしても問題ないかを改めて検討しましょう。

L型キッチンに交換すると、今使っている食器棚や冷蔵庫のサイズ・仕様が合わなくなってしまう場合は、リフォーム時に買い替えが必要です。

リフォーム会社にL型キッチンを配置した際の間取り図を作成してもらうと「買うサイズを間違えてしまった」などの失敗を減らせます。

食器や家電を収納できる場所を確保できるか

L型キッチンは、I型キッチンよりも収納量が減ってしまうので、食器や家電などを収納できる場所が確保できるか、リフォーム前にチェックしましょう。

I型キッチンの場合、キッチンの背面にシステム収納を配置するなどして、広々と収納を確保できるケースが多いです。

一方、L型キッチンでは、動線を確保しようとすると、システム収納をうまく配置できない場合もあります。

キッチンに配置できない場合は、ダイニングなど隣接した空間に収納を確保できるか、今使っている収納のサイズ・仕様や、使い勝手などを考慮した上で検討しておくことが大切です。

L型キッチンがおすすめな人・おすすめできない人とは?

L型キッチンは、どういう人におすすめできるのか、反対にどういう人にはおすすめできないのかを紹介していきます。

L型キッチンをおすすめできる人

L型キッチンをおすすめできる人は、以下の3つです。

  • 今のキッチンの作業効率が悪く改善したい
  • 複数人で料理を楽しみたい
  • 収納や作業スペースを広く確保したい

間口(幅)が広いI型キッチンの場合、料理中に行き来する距離が長くなり、効率が悪くなるケースも多いです。

移動距離が短いL型であれば、料理にかかる時間を減らすことができ、ストレスや体の負担も軽減できます。

また、同時作業がしやすい他、レイアウト次第では収納や作業スペースの確保もできるので「普段から複数人で作業することが多いので、広いスペースが欲しい」という人におすすめです。

L型キッチンをおすすめできない人

L型キッチンをおすすめできないのは、以下の2つに当てはまる人です。

  • キッチンの面積が広くない
  • とにかく安さ重視でリフォームしたい

I型キッチンよりもキッチンの面積を多く必要とするので、面積が広くない場合はI型キッチンの方が適している場合があります。

場合によってはリビングやダイニングの家具などの配置を変えたり、冷蔵庫や収納を買い替えたりする必要もあるので、レイアウトを変えたくないのであれば、L型キッチン以外を検討しましょう。

また「I型キッチンとの価格差」でもお伝えしたように、I型キッチンと比べて、L型キッチンの方が約20万円以上リフォーム費用が高くなるケースが多いです。

中には、既存のキッチンがL型である場合など、L型キッチンを選択した方が安くリフォームできることもあるので、リフォーム会社に現地調査をしてもらった上で価格を比べる必要があります。

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キッチンをより安くリフォームするには?

L型キッチンをより安くリフォームするには、以下の方法が有効です。

  • キッチン本体の素材のグレードを下げる
  • 機能がシンプルな機器を選ぶ
  • 活用できる補助金を活用する

「少しでもリフォーム費用を抑えたい」という方は、できそうな方法から実践してみてください。

キッチン本体の素材のグレードを下げる

ワークトップやシンクなどの素材のグレードを下げると、本体価格を安く抑えられます。

例えば、ワークトップやシンクの素材は、人造大理石かステンレスのどちらかを選択するメーカーが多いです。

人造大理石の方が色柄が豊富であるなどのメリットがありますが、ステンレスよりも価格が高いため、人造大理石からステンレスに変更するだけで本体価格を安くできます。

リフォーム会社の見積もりでは、各社の「標準仕様」のキッチンで価格を算出しているので、カタログをチェックしながら、どのグレードの素材を選んでいるのか確認しましょう。

もしグレードを下げられる部材があれば、現在の見積りよりも本体価格を安くできます。

機能がシンプルな機器を選ぶ

格安・激安でL型キッチンにリフォームするには?

コストを格安で抑えるためには、使う予定のない機能をカットし、必要最低限の機能を備えているシンプルで実践的なL型キッチンを選ぶことが大切です。

新しいキッチンに交換する際は、最新機能に気を取られがちですが「1回も使っていない」というケースも多々あります。

例えば、IHは口数が多いほど価格が高くなる他、自動調理機能など便利な機能がついている商品ほど価格が高いです。

3口同時に使う場面がなかったり、電子レンジやオーブンなどを活用して調理することが多い場合は、2口の自動調理機能がないシンプルな商品の方が使いやすく、価格も抑えられます。

ハッキリと「この機能が欲しい」と希望があれば必要ですが、安さを重視したい場合は、シンプルな機器を選ぶのがおすすめです。

活用できる補助金を活用する

国や市区町村などの地方自治体が、リフォーム工事に関する補助金制度を用意している場合があります。

お住まいの地域やリフォームのタイミングなどによって活用できる補助金制度は異なるので「方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」などから、最新の情報をチェックしてみましょう。

キッチンリフォームに関する補助金制度については、以下の記事で情報をまとめていますので、こちらも参考にしてみてください。

>>キッチンリフォームの補助金まとめ

L型キッチンのリフォームが得意な業者を探すには

自分が住んでいる地域でL型キッチンのリフォームを得意としているリフォーム会社を知りたい場合は、リフォーム会社紹介サービスを使うと良いでしょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】久田麻里子

2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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