2024年01月24日更新

監修記事

狭小住宅をスケルトンリフォームする費用や価格の相場は?

複雑な形状や、面積が小さい土地に建てられた狭小住宅は、スケルトンリフォームを行うことで、今の家族に合った建物を作ることができます。家の耐震補強や空間作りを効率的に行える、狭小住宅のスケルトンリフォームについて、費用相場や工事の内訳を知っておきましょう。

狭小住宅スケルトンリフォームのメリット


施工:フレッシュハウス

狭小住宅とは約50~70平方メートルほどの、狭い土地に建てられた家のことです。

部分的なリフォームやリノベーションでも、狭小住宅の使いづらさを解消することはできますが、スケルトンリフォームを選ぶことで、設計のしやすさや住宅性能の向上を無理なく行う事ができ、素材選択の自由といったメリットを受けることができます。

空間作りが自由に行える

敷地面積が限られているだけでなく、土地が変形地になっていたりすることも多い狭小住宅は、間取りやレイアウトに多くの使いづらさを抱えていることがあります。

狭小住宅をスケルトンリフォームする費用や価格の相場は?

例えば、隣の建物が窓の目の前にあって、お風呂に入る時やリビングでくつろぐ時に、外からの視線が気になってしまうケースなどがあります。

あるいは、敷地の大きさや形に合わせて家を設計せざるを得ないため、縦長や三角などの特殊な形状の家になってしまい、日当たりが悪くなったり、通気性が悪くなったりするケースもあります。

そのほか、収納が少なかったり、庭が作れなかったりする点などが、狭小住宅が抱える問題としてしばしば浮上します。

多くの狭小住宅が抱える、これらの問題をリフォームですべて解消しようとすると、敷地の問題や面積の制限などで多くの制約を受けるため、難しいプランニングになります。

しかし、スケルトンリフォームであれば、基礎や外壁、骨組みなどを残してを解体し、間取りを新たに作り替えることができるため、敷地のサイズに合わせて、現在の家族の状況、周辺環境に合わせて家族全員が使いやすい空間を設計することができるでしょう。

その際には建築基準法の順守はもとより耐震性のチェックも必ず行い、長く安全に暮らしていける住まいになるよう設計士、施工会社の人と良く相談してください。

建物をある程度解体することができれば、内壁や内装時には外装も一から新たに作ることもあるため、断熱や耐震補強も行いやすいというメリットがあります。

自然素材を取り入れるチャンス


施工:フレッシュハウス

自然素材とは 化学成分を含まない、天然の成分のみで作られた建材のことです。代表的なものでは、無垢材、珪藻土、しっくいなどが、住宅の内装で使用されています。

自然素材は、天然の成分のみで作られているため、アレルギーやシックハウスの原因となる化学物質の含有量が少ないというメリットがあります。

さらに、自然素材の多くは、素材の力だけで調湿作用や脱臭作用などを発揮するものがありますので、特別な機能やシステムを加えるスペースがない狭小住宅でも、内装に使用するだけで、クリーンな住宅空間を作りやすくなります。

ただし、自然素材は、化粧シートのフローリングや、ビニールシートの壁用クロスに比べると、施工費用が割高になる傾向にあります。

無垢材の場合は、部材価格が高いこと、施工の難しさ珪藻土やしっくいの場合は、下地処理や技術を要する左官といった作業が増える分、手間賃が高くなることが、施工費用が増える主な原因です。

しかし、狭小住宅は施工面積が少ないため、面積が大きな他の一戸建て住宅に比べると、施工費用が比較的安くなります。

狭小住宅スケルトンリフォームの費用相場


施工:フレッシュハウス

一戸建ての狭小住宅でスケルトンリフォームを行った時の費用は、約800~1700万円が相場です。

なお、リノベーションの場合は、プランの内容によっては大規模な解体作業や、広範囲の耐震補強工事を伴いませんので、約600~1200万円の費用で済むことがあります。

また、スケルトンリフォームとリノベーションは、しばしば同じ意味の言葉として混同されることがあります。

スケルトンとは、マンションでは専有部分の全てを撤去した状態。在来工法の木造家屋では外壁・屋根・基礎、一部の柱などを残して解体した状態を指す事が多いようです。

2×4は壁で支える構造なので在来工法と同じ形のスケルトンにはなりません。

リノベーションの多くは間取を大きく変えたり、性能向上のために同時に耐震、断熱工事を行う事が多く、スケルトンにしてから造っていくことが多いので混同されているようです。

スケルトンリフォームと呼ぶのは既存の建物を広範囲に解体してある程度空の状態にしてから内部の造作を行う手法を指しており、基礎や外壁以外のほとんどを解体する作業が含まれており、プランニングの内容に応じて必要な部分だけを、解体する方法が一般的なリフォーム、リノベーションの方法です。

狭小住宅をリノベーションする費用について詳しくはこちら

狭小住宅スケルトンリフォームの工事費用

※すべて平方メートルあたりの単価です
・解体工事費用:約3万円
・耐震補強工事費用:約1~5万円
・外壁、屋根工事費用:約3万円
・内装工事費用:約2万円
・電気配線工事費用:約1万5千円

約60平方メートルの狭小住宅の場合、工事費用は合計で約660~900万円という計算になります。

狭小住宅をスケルトンリフォームする費用や価格の相場は?

自然素材の施工費用

※すべて平方メートルあたりの単価です
・無垢材:約8000~1万5000円
・珪藻土:約3000~5000円
・しっくい:約1~2万円

量産タイプのフローリングの場合、平方メートルあたりの単価相場は約4000~6000円ですので、無垢材は約4000~9000円ほど割高になります。10平方メートルに施工した時の費用差は、約4~9万円になります。

ビニールシートタイプの壁用クロスは、施工費用の相場が、平方メートルあたり約1000~1500円です。

珪藻土との費用差は約3000~3500円、しっくいとの費用差は約9000~1万8500円ですので、10平方メートルあたりの費用差は、最小で2万円、最大で18万円にもなります。

狭小住宅スケルトンリフォームの水回り工事費用


施工:フレッシュハウス

キッチン、お風呂、洗面台、トイレといった水回り設備の施工費用の相場です。

なお、費用は機器の本体価格と、取り付け費用を合算したもので、本体価格は標準的なミドルクラス機器を想定しています。

・システムキッチン交換費用:約70万円
・ユニットバス交換費用:約80万円
・洗面台交換費用:約40万円
・トイレ交換費用:約20万円

合計:約210万円

さきほどの工事費用と合算すると、約60平方メートルの狭小住宅では、スケルトンリフォームの費用は、合計で、約870~1110万円となります。

狭小住宅での浴室リフォームの注意点

スケルトンリフォーム・リノベーションに限らず、狭小住宅の浴室リフォームは、プランニングをひと工夫しなければなりません。

狭小住宅は、お風呂が建物の奥まった位置に収まりがちです。そのため、開放感を演出するために、ガラス張りの戸や摺りガラスの窓など、採光性の高い部材を浴室に設けることがあります。

システムバスの施工費用は、標準的な仕様の機器であれば、約80万円ですが、ガラス張りや大きな窓付きなど、浴室に様々なオプションを加えた時の費用は、約90~110万円になることがあります。

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狭小住宅はリフォームと建て替えどちらを行うべき?

次に建て替えとの比較をしてみましょう。

狭小住宅が抱える問題

狭小住宅は、家に必要な設備が狭い土地の中に詰め込まれています。

そのため、広い土地に建てられた住宅と比較すると、不便さや使いづらさが生じます。

リフォームや建て替えを考えると言うことは、何らかの理由で今のライフスタイルに不便さを感じていると言うことでしょう。

例えば、十分な廊下幅が確保できず、家全体の通気がしにくかったり、浴室が奥まった暗い位置にしか配置できず、湿気が溜まってカビが発生しやすかったりするといった問題を抱えていることがあります。

あるいは、外壁のすぐ横に隣の建物があるため、日当たりの悪さに悩んでいる狭小住宅も少なくはないでしょう。

原因と対策を、出来るだけ建築士など専門家に相談し明確にしましょう。

これらの問題をどの程度解消できるかが、リフォームと建て替えを選ぶときの判断材料となります。

狭小住宅のリフォームと建て替えを比較!

リフォームと建て替えの違い

リフォームと建て替えのどちらを行うべきか比較する前に、それぞれの違いについて知っておきましょう。

リフォームの内容とは?

リフォームとは、建物の基礎は残したまま、内装や外装、設備などを部分的に改修することです。

建物の増築や減築もリフォームに含まれます。

建て替えの内容とは?

建て替えとは、建物を解体し、初めから建て直すことです。

建物の基礎を残したまま改修するリフォームと違って、実質的に新築住宅の建築とほぼ同様の工事となります。

狭小住宅をリフォームする場合

まずは、狭小住宅をリフォームするときの、費用相場やメリット・デメリットについてそれぞれ見てみましょう。

狭小住宅のリノベーション費用はこちらの記事でも紹介しています

狭小住宅リフォームの費用負担

狭小住宅のリフォーム費用は、約800~1,300万円と相場に開きがあります。

約500万円で建物のフルリフォームが行えた事例もあれば、それ以下の工事内容にも関わらず約1,500万円近い総費用になった事例もあるなど、リフォームの内容によって総費用は様々です。

ご自身で行うリフォームに最も近い相場費用を知るためにも、工事内容ごとの相場費用を把握しておきましょう。

リフォームの項目ごとの費用相場

通常、リフォームでは以下の工事が発生します。

なお、工事名の後に記載している費用相場は、すべて平方メートルあたりの工事単価です(ただし、水回り設備一式交換費用を除く)

  • 解体工事費用:約1~3万円
  • 耐震補強工事費用:約1~4万円
  • 外壁、屋根工事費用:約2万円
  • 内装工事費用:約2万円
  • 電気配線工事費用:約1万5千円
  • 水回り設備一式交換費用:約180万円

これらの工事は、リフォームの内容によって発生しないこともあれば、費用が高額になることもあります。

例えば、リフォームで大掛かりな間取り変更を行う場合は、内装工事費用だけでなく、解体工事費用も高額になります。

しかし、水回り設備の交換を伴わなければ、約200万円の費用が発生しません。

反対に、内装工事は控えめでも、耐震補強工事に約100~200万円の費用が発生したり、水回り設備のグレードを上げて設備の価格が高額になったりすることもあるでしょう。

狭小住宅のリフォームのメリット

狭小住宅でリフォームを行うメリットは、一般的な戸建住宅のリフォームに比べて、リフォーム費用が少なく済む点です。

建築面積が少ない狭小住宅は、手を加える箇所も少ないため、建物全体のフルリフォームを行っても、戸建住宅と比較すると、約200~500万円ほどリフォーム費用は少なくなる傾向にあります。

あるいは、建物全体の改修を行わなくても、間仕切り壁の撤去や、吹き抜けへの変更など、住宅の特徴に応じてピンポイントな改修を行うだけで、理想のすまいを手に入れることができるでしょう。

狭小住宅のリフォームのデメリット

リフォームで建物を増築するときは、敷地面積と建築面積の比率に注意しなくてはなりません。

特に、敷地面積が少ない狭小住宅は、この点が大きな意味を持ちます。

敷地面積に対する建築面積の割合のことを、「建ぺい率」と呼びます。

建ぺい率は土地の種類ごとに割合が決まっており、この比率を越えて建物を建てることはできません。

狭小住宅は、この建ぺい率の上間際で建てられていることも多く、増築が行えない恐れがあります。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】株式会社フレッシュハウス 樋田明夫

株式会社フレッシュハウス

樋田明夫

フレッシュハウスでリフォームの営業担当を長年経験し、数々のリフォームコンテストでの受賞実績を持つ。現在はフレッシュハウス本社における営業戦略室の室長として、大規模リフォームから通常のリフォーム物件まで幅広く対応中。

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