2024年01月24日更新

監修記事

金属製外壁のサビ取りやメンテナンスの費用相場は?サビ止めや原因、進行具合ごとの対処法も紹介!

住宅の外壁材として金属製のサイディングを使用している場合、気になるのが錆びです。錆が進行してしまうと、外壁に穴が空いてしまいますし、防水性も低下してしまいます。建物を守るために錆びの進行を抑える方法と、補修方法について見てみましょう。

金属サイディングには錆びやすいものと錆びにくいものがある

建物の外壁に使われるサイディング材には、金属を用いたものと陶器で作られた窯業系のものがあります。

金属製のサイディングは窯業系サイディングに比べ、軽量というメリットがありますが、塗膜の剥がれなどの原因でサビが出てしまうため、定期的なメンテナンスが欠かせません。

サビの面積は、目に見える範囲の10倍の広さはあると言われています。

湿気の多い日本では侵食速度も速く、油断していると築4~5年で塗装剥離が起る場合もあります。

また、金属製でも材料として使われている金属によって錆びやすさが違うため、あらかじめ錆びにくい金属でできたものを使うことでメンテナンスの手間を減らすこともできます。

錆びやすいサイディング材はどんなものがある?

サイディングに用いられている金属には、鉄、アルミ、SUS(ステンレス)、ガルバリウム鋼板が一般的です。

このうち、鉄製のものが一番錆びやすく、続いてガルバリウム鋼板、アルミ、SUSの順番になります。

ただ、鉄製やガルバリウム鋼板製のものでも、塗膜でしっかり覆われていればサビを防ぐことができますので、定期的に塗装をメンテナンスやサビ止めの塗布を行うと良いでしょう。

トタン製外壁が錆びてしまったときは

近年ではあまり使われなくなっていますが、古い住宅では外壁材にトタンが用いられていることがあります。

トタンは金属サイディングに比べて錆びやすく、頻繁にメンテナンスを行わなければいけません。

また、素材自体も薄いため、サビ取りが難しく、穴も空きやすいので、錆びた際には交換となることが多いようです。

もし錆びて穴が空いてしまったときは、まるごと張り替えるか、錆びた部分だけを切り取って新しいトタンを穴の形に合わせて張付けるという対処になります。

外壁のサビ取り・落としの費用相場は?サビ止めや原因、進行具合ごとの対処法も紹介!

外壁にサビが出る原因は?

外壁にサビが発生している建物を見たことがある方もいるのではないでしょうか。しかし、どのようにして外壁にサビが出来るのか不思議ですよね。そこで、外壁にサビが出る原因について紹介していきます。

外壁にサビが出る一番多い原因は、建物内部に水分が侵入することです。建物は外壁で覆われているので水分が侵入するとは考えにくいかもしれません。しかし、雨水は壁や小さなひび割れから建物内部に侵入してきます。

その水分が建物の内部にある金属製の部材に付着することで、サビを生成します。

また、屋根や屋上まわり、バルコニーなどの金属部分のサビが原因で外壁にサビが付着することもあります。雨水とともに流れたサビが外壁を伝うときに、そのまま外壁に定着することがあるのです。

「もらいサビ」という現象で、外壁にサビが出ることもあります。自転車や室外機などの金属製品のサビが、雨や風などの影響を受け、外壁に付着し、定着するということも考えられます。

新築時やリフォーム時の手抜き工事が原因で、外壁にサビが出るケースもあります。使用する塗料により塗る回数は異なりますが、適正な回数を塗らずに施工した場合に塗料の性能が発揮されずサビの原因となります。

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サビが出てしまった場合の補修方法

メンテナンスをしていても、目につきにくい箇所が錆びてしまうことがあります。

もし外壁が錆びてしまったときにはどのようにサビ取りを行うのでしょうか?

まず、鉄系の壁材に多い赤サビですが、サビの進行が少ない場合はワイヤーブラシできれいに錆びた部分を取り除き、サビ止めの塗布を行ってから再塗装を施します。

アルミに発生する白い斑点状のサビの場合は、ヤスリやサンダーでサビを削り、表面を滑らかに仕上げ、場合によってはトップコートもしくは塗装を施すのが一般的です。

サビの進行が進み、サビ取りだけで対処できない場合は一部分だけ交換となります。

赤サビによる錆汁を落とす方法

サビが出た箇所以外にも、サビが雨で流れ落ちて赤く染まってしまう錆汁が原因で外壁が汚れている場合はどう対処すれば良いのでしょうか?

この場合は、錆びた部分の補修を行ってから、錆汁が付着した部分の塗装を剥がし、再塗装を行うという流れになります。

錆汁の付着が少なければ洗浄で対処できることもあるのですが、錆汁は汚れ落としでは対処することが難しいため、美しく補修したいなら再塗装を行った方が良いでしょう。

サビを見つけたらどうすればいい?

サビは放置しているとどんどん進行してしまうので、見つけたらすぐに対処することが重要です。塗装面の破れからサビが見えている場合は重症と判断し速やかな処置を要します。

放って置けば数カ月で穴が開き雨水などの浸入の原因となります。

小規模なサビならご自分で道具を用意して対処しても良いのですが、見えにくい部分にサビが隠れていることもありますので、リフォーム会社に全体的なサビの状態を確認してもらい、修理プランを考えてもらった方が良いでしょう。

外壁のサビを止める方法は?

外壁に出たサビを止める方法はあるのでしょうか。サビを止めるには、適正な施工手順を踏んで対策をすれば止めることができます。実際どのようにすればいいのか紹介していきます。

まずは、サビを落とすことから始めます。初期段階のサビであれば専用のブラシなどで少し強めに擦れば落とすことが出来ます。しかし、サビは長期間放置しているとその場に根を張る性質があります。

サビが根を張ってしまうと、さきほどの専用ブラシでもなかなか落とすことができなくなります。こういった場合には、サビ取り剤というものを使って、サビを落としていく方法があります。

ここで心配になるのが、腐食による劣化具合です。表面的なサビだけでない場合、その部材自体が劣化している恐れがありますので、サビをきちんと落とした後に、劣化具合を確認するようにしましょう。

外壁などにサビが出ている場合、そのサビだけではなく、上部や近辺にサビが発生している箇所がないかも確認し、そこのサビも同じ方法で綺麗に落としておくことが必要です。外壁のサビの原因を徹底的に綺麗にすることです。

サビを落とすことができたら、次はサビ止め塗料を塗布することです。サビを綺麗に落としただけでは、時間経過と共に再度サビが発生してきます。再発しないためにもサビ止め塗料を塗るようにしましょう。

仕上げとしてサビ止め塗料の上から仕上材を塗ることで、サビを止める工事は完了です。これは美観を保つという意味もありますが、サビが発生した部分の保護にもなりますので、仕上げ材まで塗ることをお勧めします。

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外壁のサビに有効な塗装は?

外壁のサビに有効な塗料はあるのでしょうか。また、サビに有効な塗料をどのように塗ればいいのかなど一般的な情報を紹介していきます。

サビ止め塗料は大きく分けて油性系とエポキシ樹脂系があります。油性系の中には、主に油性系(1種)と合成樹脂系(2種)があり、一般的にはサビ止めを2回塗りする際は、これらを塗る順番があります。

1回目に1種を塗り、完全に乾燥したあとに2回目に2種を塗ることが推奨されています。最近では3種の速乾系や4種の水性系もありますが、一般的には1種と2種が使われることが多いです。

またエポキシ樹脂系のサビ止めであれば、2剤に分けて塗る必要はありません。エポキシ樹脂にサビ止め顔料を混ぜており、付着性や防食性、耐久性にも優れています。特に防サビ効果が高いものになります。

エポキシ樹脂は素地の内側まで浸透し、弱くなった素地を補強する効果もあります。このように、現在では塗り替えや新築工事で最も使用されているサビ止め塗料は、エポキシ樹脂系の塗料と言われています。

外壁などのサビに有効な塗料は様々あります。メーカーもたくさん存在し、それぞれが豊富なラインナップを取り揃えています。使用する部位や商品特徴を理解した上で使用することが求められます。

外壁にサビが発生し、サビ止めやサビ対策を検討する際は、信頼のおける専門業者に外壁や建物全体を確認してもらい、適正な商品と価格で提案してもらうことをお勧めします。

サビの補修やメンテナンスにかかる費用の相場

全体的にサビが見られる場合は、塗装を剥がしてサビ止め塗料を塗布し、その上から再塗装を行います。

サビ止め塗料の価格は1平米あたり約600円、これに通常の塗料価格を加えたものがリフォーム費用の相場です。

ただ、塗装会社によってはサビの対処が下地処理や補修料金に含まれていることもありますので、依頼される際には何処まで基本価格に含まれているか確認しておくと良いでしょう。

小規模なサビの修繕や穴が空いた場合の修繕については、サビの状況や穴の大きさ、サビの原因によって価格が変わってきますので、リフォーム会社に見てもらい、見積もりを出してもらってください。

外壁の高圧洗浄にはどれぐらいの費用がかかる?

外壁の塗装リフォームを行う際には、建物の汚れ落としのために、高圧洗浄を施さなければいけません。

この洗浄の際には、コケやカビを除去するために専用の洗剤を用い、汚れ落としと同時にカビなどが生えないように処理します。

洗剤を使って外壁を洗浄する場合は、まず塗装面に洗剤を塗り、浸透したのを確認してから水で洗浄するため、通常の高圧洗浄に比べて時間がかかるので注意しましょう。

水道水だけの高圧洗浄は塗装工事の一連作業ですから別途費用は必要ありませんが、洗剤使用の高圧洗浄の価格については、1平米あたり約200円が相場です。

これに塗装費用と足場代、諸経費を加えたものが外壁塗装の費用になります。

外壁のサビ取り・落としの費用相場は?サビ止めや原因、進行具合ごとの対処法も紹介!
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木造や鉄筋コンクリートでサビが見つかった場合の対処法

同じ金属サイディングを使っている建物でも、木造か鉄筋コンクリートかで修理方法がかわります。

木造の場合はサビによって防水性が低下した場合、内部の木材が腐っていることが考えられるため、錆びたサイディングを取り外し、内部の状態を確認してもらった方が良いでしょう。

鉄筋コンクリートの場合は、木造に比べて雨水の浸入による劣化は抑えられますが、鉄筋そのものが錆びてしまっていると、コンクリートを取り除いて鉄筋のサビを除去しなければいけません。

どちらも実際に内部の状況を確認しなければどれだけ補修費用がかかるのかわからないため、修理費用についてはリフォーム業者に見積もりを出してもらい、相見積もりをとると良いでしょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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