2024年04月18日更新

監修記事

プライマーとは?塗装に必要な下塗り塗料の基本知識をご紹介

建物の外壁や屋根、雨戸などを塗装する上で大切な作業のひとつにプライマー塗装というものがあります。これがうまく施されるかどうかで、塗装の美しさや持ちの良さに大きな差が生まれます。塗装の基本であるプライマーおよび下塗り用塗料についての基礎知識をご紹介します。

外壁塗装で行われる「プライマー塗装」の費用相場やどのような目的で行われるのかについてご存じでしょうか。

本記事では、プライマー塗装が必要な目的やプライマー塗装を行わないとどのようなリスクがあるのかなどを紹介しています。

この記事を読むことでプライマー塗装の費用相場や、種類について把握することができるため外壁塗装をスムーズに進めることができます。

外壁塗装を検討している方やプライマー塗装について疑問がある方は、ぜひチェックしてみてください。

塗装に必須のプライマーとは?

プライマーとは、簡単にいえば下塗り用塗料のことです。英語のprimary(最初の)が語源で、「最初に塗る」といった意味から、現在では下塗り用塗料の総称として使われています。

塗装は下塗り・中塗り・上塗りと3回塗装することが基本となっています。この工程のなかの1つでも省かれると、塗膜は弱くなり塗料は剥がれやすくなります。

プライマー塗装とは外壁や屋根を塗装する際、最初に行う「下塗り」のことで、その後に塗る中塗りや上塗り用塗料の密着性を高める接着剤としての役割と、塗装面の凸凹をなめらかに整える役割をになっています。

本来、金属やガラス、プラスチックなどは塗料が付着しにくい素材ですが、専用のプライマーで処理することにより塗料を付着させることができます。

プライマー塗装の役割は

プライマー塗料には、主に以下の4つの役割があります。

  1. 下地と上塗りの密着を高める
  2. 下地を補修・補強する
  3. 機能性をよくする
  4. 外壁材の色を抑える

それぞれについて、詳しく解説していきます。

下地と上塗りの密着を高める

プライマー塗装は、下地材と上塗り塗料の密着を高める役割を担います。経年劣化で塗装する面の表面に凹凸があったとしても、プライマーを塗ることで表面が均一になります。

表面が滑らかになると、上塗り塗料がしっかりと密着しやすくなります。また、下地が上塗り材を吸ってしまうのを防ぐのも、プライマー塗料の役割の1つです。プライマー塗料を事前に塗っておくことで、塗装面をムラなく綺麗に仕上げることができます。

なお、外壁などの目地材であるシーリング剤の下にもプライマー塗装を施します。プライマーを塗っておくことでシーリングが密着しやすくなり、剥がれにくくなる効果が期待できます。

下地を補修・補強する

プライマー塗料には、下地を補修し、補強する役割もあります。例えば、モルタル外壁などの場合、細いひび割れが入ることがあります。

モルタル外壁に入った細いひび割れ程度であれば、プライマー塗料で補修が可能です。そのため、プライマーを塗ることで下地を補強することができます。

機能性をよくする

種類にもよりますが、機能性をよくする役割を持つプライマー塗料もあります。例えば、防カビ性のある塗料を混ぜてプライマー塗装することで、カビなどの付着を防ぐ効果を発揮します。

また、遮熱塗料のような仕上げ塗料を用いるときには、プライマー塗装をすることで遮熱性が上がるものもあります。種類は多くありませんが、雨に対して耐性のあるプライマーもあります。

金属面に塗装をするときには、プライマー塗装をすることで防錆性の効果が期待できます。このように、プライマー塗料には機能性を上げるという役割もあるため、仕上げ塗料を塗る前のプライマー塗装は欠かせません。

外壁材の色を抑える

プライマー塗料は、外壁材の色を抑えるためにも使われます。外壁塗装をするときに、濃い色から淡い色に塗り替えをした場合、施工方法によっては既存の外壁の色が透けてしまい期待通りの色に仕上がらないといったことが起こります。

そこで、既存の外壁の下に白色のプライマーを塗って下地の色を抑えると、淡い色に仕上げることができます。上塗り塗料の色が持つ本来の色に仕上げるためにも、プライマー塗装は必要です。

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プライマー塗装をしないとどうなる?

プライマー塗装をしないと、耐久性が悪くなる、美観が損なわれるといったことが起こります。詳しく解説していきます。

耐久性が悪くなる

プライマー塗装をしないと、塗装がはがれやすくなる可能性があります。下地に直接塗装を塗ると、塗装と下地が密着しないため、塗装後に色褪せやはがれ、ひび割れなどが起こりやすくなります。

特に、金属面に塗るプライマーには、錆止めの役割もあります。プライマーを塗らずに塗装を行うと、金属の腐食が進行しやすくなり、塗装の寿命が大幅に短縮します。

さらに、塗料本来の耐用年数を満たせなくなる恐れもあるため注意が必要です。

せっかく塗った塗装がすぐにはがれてしまうことのないよう、プライマー塗装は上塗り塗料の持ちをよくするために不可欠で、最終的な仕上がりの品質を高める効果もあります。上塗り材が本来持つ耐久性を持続するためには、プライマー塗装を適切に行いましょう。

美観が損なわれる

プライマー塗装をしないと、仕上がりの塗装面の美観が損なわれる可能性があります。まず、下地の凸凹が均一化されないため、上塗り材の表面に凹凸ができてしまい、塗装後に見栄えが悪くなってしまいます。プライマーが、下地の小さな凹凸部分を埋め、滑らかな表面を作り出す役割を果たすためです。

さらに、プライマーを使用しないと、上塗り塗料が下地に不自然に吸収されてしまい、色ムラが発生する可能性があります。これは、経年劣化により、下地材の吸収率が箇所によって露出したり、塗装が残っていたりすることで起こります。

プライマー塗装をすることで塗料が均一に広がりやすくなるため、下地材に浸透するのを防ぐことが可能です。

また、プライマーは塗料の接着力を高める効果もあるため、塗装が長持ちしやすくなります。

プライマー塗装は、時間とコストがかかるため不要と考えられるかもしれませんが、仕上がりの品質と耐久性を考えると、非常に重要な工程です。

下地処理を適切に行うことで、塗装表面の美観性が向上し、メンテナンスにかかるコストも削減することができます。品質の高い塗装仕上げを目指す場合は、プライマー塗装を行うことをおすすめします。

プライマー塗装にかかる費用の相場は?

外壁や屋根の塗装を業者に依頼すると、見積もりに下塗り(プライマー塗装・プライマー処理)などといった項目があります。

外壁塗装の場合で下塗りは約600〜900円/平方メートル、屋根塗装の場合は約600〜1,200円/平方メートルが相場で、どんなプライマーを使うかにより価格は異なります。

また、費用はリフォーム会社によって違いがあり、上記以外の費用になることがあります。

ハピすむでは簡単に無料で見積もりが行えますので、ぜひこちらからハピすむのリフォーム費用の無料相見積もりをご利用ください。

プライマー塗装が必要となる場所

プライマー塗装には、本来は金属やガラス、プラスチックなどの塗料が付着しにくい素材や箇所に塗布することで、中塗りや上塗り用の塗料の密着度を高めるという役割があります。

しかし、実際には、塗料の密着度を高めるために建物の外壁や屋根、雨戸などあらゆる箇所に用いられているのが一般的です。

特に、セメント瓦やスレート屋根はセメントが主成分であり防水性が低いため、プライマー塗装が重要になります。

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プライマー塗装をしないとどうなる?

プライマー塗装は上塗りとの密着度を高めるために使用されます。

プライマー塗装を行わなければ、塗装が剥がれやすくなってしまい、塗料の発色も悪くなってしまう場合があります。

またプライマー塗装には小さなひび割れを補修する効果もあり、その分の補修費用を削減できるメリットもあります。

そのため、プライマー塗装を行わない場合は、下地補修のための費用が追加でかかってしまう可能性があります。

またプライマー塗装を行わずにひび割れを放置してしまうと、ひびから水分が侵入し雨漏りや下地の劣化に繋がってしまいます。

もちろん、美観的にも良いことではありません。

プライマーの種類と費用相場

プライマーにもそれぞれ種類があります。

ここではそれぞれのプライマーの使用する建材と費用相場について紹介します。

名称 費用相場 効能・使用する建材
水性プライマー 約600円〜約900円 / m2 匂いが少ない・サイディングやモルタル
油性プライマー
(浸透性プライマー)
約700円〜約1,100円 / m2 浸透性が高い・コンクリートなど
防錆性プライマー 約700円〜約1,000円 / m2 錆を防ぐ・金属
導電性プライマー 約700円〜約1,100円 / m2 静電気の発生を防ぐ・金属など

下記にて各プライマーの詳細を紹介します。

水性プライマー

水性プライマーは、ひび割れやカビなどの劣化がみられない場合に使用されます。比較的劣化症状が少ない場合に使用されるケースが多いです。

水性プライマーは臭いも少なく、サイディングやモルタルなど幅広く使用が可能という特徴があります。

また他のプライマーと比較すると乾燥に要する時間がやや長いため、工事期間が若干伸びてしまう可能性があります。

劣化が進んでいないサイディングやモルタル、鋼板などには水性プライマーが使用されるケースが多いです。

油性プライマー(浸透性プライマー)

油性プライマーは、別名「浸透性プライマー」と呼ばれており、水性プライマーと比較すると浸透力が高いという特徴があります。

高い浸透性によって、コンクリートやモルタルなどを塗装する際に使用されるケースが多いです。

また劣化症状が進みひび割れなどができてしまっている場合には、下地塗装に油性プライマーを使用することで耐久性を向上させることが可能です。

水性プライマーと比較すると乾燥に要する時間が短いため、工事期間を若干短縮することが可能です。

防錆性プライマー

防錆性プライマーは、金属などの素材の錆を防ぐために使用されるプライマーです。

プライマーの本来の性能である上塗り材との密着度を高める役割と防錆効果を兼ね備えた万能さが特徴です。

雨風から建物を守る外壁や屋根が金属でできている場合は、どうしても錆が発生してしまい、塗装を行う際に錆を落として再度塗装を行う必要がありました。

しかし近年では錆の上から塗装が可能なプライマーなどもあります。

錆の進行を食い止める効果もあるため、金属製の屋根や外壁などには相性が非常に良いプライマーです。

導電性プライマー

導電性プライマーは、静電気対策に使用されるプライマーです。住宅で使用されるケースはほぼなく、主に工場などで用いられるケースが多いです。

伝導性プライマーは、静電気が帯電してしまうことによって起きる火災のリスクを減らすために使用されるプライマーです。

伝導性プライマーの仕組みとして、電気の伝導率を高めることによって静電気を防止する効果があります。

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プライマー塗装の作業工程と作業時間の目安

プライマー塗装の作業工程と作業時間の目安を知りたいという方もいるでしょう。

ここではそれぞれの作業工程の内容と作業時間の目安について紹介します。

塗装の準備

塗装の準備にはさまざまな準備があります。

まず初めに、塗装の品質精度や作業効率を上げるために足場の設置が必要になります。この足場があることによって、職人さんが塗装を行う際に安全かつ正確に塗装を行うことができるため、仕上がりが綺麗になります。

また足場を囲う飛散防止ネットなどの準備も必要です。塗装を行う際には液状の塗料が風に乗って近隣に飛散してしまう可能性があるため、トラブルの防止のためにも必要な工程です。

最後に養生を行います。養生を行うことで塗装の境目が明確になり、綺麗に塗装を仕上げることができる他、塗装しない箇所を汚さないために必要な工程です。

塗装の準備は通常約1日〜約2日かかります。

外壁の高圧洗浄

続いて外壁の高圧洗浄を行います。高圧水発生装置によって加圧した水を噴射し、その衝撃によって汚れを落とすのが高圧洗浄です。

これによって外壁に付着した汚れを落とし、劣化した塗料を洗い流す効果があります。

高圧洗浄は塗装を綺麗に行うためには必要な工程です。塗装箇所に汚れが付着している状態で塗装した場合、下地と塗料の密着性が悪くなり、すぐに剥がれてしまいます。

高圧洗浄の後には乾燥が必要であるため、高圧洗浄と乾燥養生をあわせると約1日〜約2日かかります。

外壁のヒビ補修・下地調整

外壁のヒビ補修や下地調整は、適切な塗装を行うために大変重要な工程です。こちらの内容については、外壁の素材や劣化状態によって異なります。

主な作業内容としては、外壁のひび割れ部分にシーリングの充填や剥がれてしまった既存塗料の除去、錆止め下地塗装などがあります。

この工程をしっかりと行うかどうかが、その後の塗装の仕上がりに大きな影響を与えます。塗装では下地の処理が非常に重要です。

外壁のヒビ補修や下地調整は、通常約1日〜約2日かかります。

下塗り(プライマー塗装)

下地の補修が終了すると次はプライマー塗装が行われます。

この工程では、上塗りの密着度を高め仕上がりをよくするため、塗装面の状態を整えます。

使用する下地によっても工程が変わりますが、外壁や屋根などの素材に合わせて塗装効果が十分に発揮される下塗り材を選びます。

劣化状況によって、下塗り材を使い分ける必要があります。

下塗りには約1日程度かかります。

中塗り

下塗りが終了すると中塗りを行います。ここでは塗料の調合具合や塗布する量などが塗装の仕上がりに大きな影響を与えます。

中塗りを行うことで、仕上がりの良し悪しと塗装の耐久性が変わってくるため重要な工程です。ここでは付帯部の塗装も行うため、防水効果や錆対策などにも対処することができます。

また、乾燥時間を施工要領書通りに取らないと塗料本来の効果が発揮されないため、注意が必要です。

中塗りには約1日かかります。

上塗り

最後の工程は上塗りです。中塗りを終えて乾燥時間を正確にとった上で乾いた塗装面の上から再度塗装を行います。

中塗りした塗料が完全に乾いていない状態で上塗り塗装を行ってしまうと、塗料本来の効果が発揮されないため、注意が必要です。耐久性や仕上がりに大きな影響が及びます。

業者によっては乾燥時間を短く取り、完全に塗料が乾燥していない状態で上塗りを行う業者などもあるため注意が必要です。

上塗りには約1日かかります。

プライマー以外の下塗り塗料について

一般的に下塗り材を総称して「プライマー」と呼んでいますが、厳密にはいくつかの種類に分かれています。

見積もりに「プライマー」という言葉が見当たらなくても、他の下塗り材を使用している場合があります

プライマー以外にどんな下塗り材があるのか知っておきましょう。

プライマー以外の下塗り材の一覧と費用相場

プライマーは下塗り材の中の1つですが、下塗り材は他にも種類があります。ここではプライマー以外の下塗り材の種類と費用相場について解説します。

シーラー

名称 シーラー
費用相場 約700円〜約1,000円 / m2
使用する場所・建材 コンクリート壁、モルタル壁

シーラーはクラック等がない外壁に使用される下地材です。特にコンクリート壁やモルタル壁、石膏ボード壁などの外壁に使用できます。下地を強化するために使用し、塗装の仕上がりを綺麗にする効果があります。

シーラーにも種類があり、水性と油性の2種類があります。水性のシーラーは、劣化が少ない塗装面に使用され、においが少ないという特徴があります。

油性シーラーは、浸透性が高いという特徴があります。劣化が激しい塗装面に使用されるケースが多く、乾燥時間が比較的短いという特徴があります。

フィラー

名称 フィラー
費用相場 約900円〜約1,200円 / m2
使用する場所・建材 モルタル壁

フィラーはシーラーとは異なり、ひび割れがある外壁や下地が劣化している場合に使用することができます。

特徴としてフィラーは厚く塗る必要があるため、通常の下塗り材よりも使用する量が多くなります。

フィラーはシーラーとは異なり、水性タイプのものしかないため下地の劣化が激しい場合は、シーラーを塗布した上にフィラーを重ねて塗布する必要がある場合もあります。

バインダー

名称 バインダー
費用相場 約700円〜約1,000円 / m2
使用する場所・建材 サイディング

バインダーも他の下塗り材と同様に他の塗料との密着性を高める働きがあります。これによって塗料と塗装面を結合され、簡単に塗料が剥がれないようになっています。

またバインダーを使うことで塗装面を保護することもできます。塗装面は風雨の影響を受け、塗料の色落ちなどが起きてしまう可能性があるため、保護を行う必要があります。

バインダーは吸い込みが起きにくい下地に使用されるケースが多く、バインダーを塗ることで塗料を定着させることができます。

サーフェイサー

名称 サーフェイサー
費用相場 約700円〜約1,000円 / m2
使用する場所・建材 劣化が激しい外壁材

サーフェイサーは下塗り材ではなく、中塗り用の塗料として使用されています。ひび割れ箇所が目立つ古い外壁では、プライマーなどの下塗り材のみで上塗り塗装に適した下地状態にすることができます。

ひび割れが多い場合は、サーフェイサーとプライマーを組み合わせて使用して下塗りを行う場合もあります。

塗装を行う際には塗装面の下地状態が成否のカギを握るため、サーフェイサーは非常に重要な役割を担っています。

プラサフ

名称 プラサフ
費用相場 約700円〜約1,000円 / m2
使用する場所・建材 劣化が激しい外壁材

プラサフとは、プライマーサーフェイサーという下地塗料の略称を指しています。プラサフはプライマーにはない外壁の劣化や凹凸の修復機能があり、サーフェイサーにはない塗料の密着性を高めます。

プラサフとはサーフェイサーとプライマーのいいとこ取りをした便利な下地塗料です。

プラサフを使用することで、下地が塗料を吸い込みすぎてムラができることを防ぎます。塗装する下地によっては塗料を吸い込みすぎてムラができてしまうため、仕上がりに問題が残ってしまいます。

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外壁塗装に必要な乾燥時間

外壁塗装に必要な乾燥時間は各段階によって異なります。ここではそれぞれの段階で必要な乾燥時間を紹介します。

外壁塗装の下塗りを行った場合には乾燥時間を約4時間取ります。この乾燥時間を取らなければ後に行う中塗りと上塗りの本来の効果を得ることができなくなるため、しっかりと乾燥時間を取る必要があります。

外壁塗装の中塗りを行った場合にも乾燥時間を約4時間とります。この場合も、乾燥時間が不十分だと上塗りの本来の効果を得ることができなくなるため、注意が必要です。

塗料の乾燥は、天候によっても左右されやすいものです。乾燥しにくい気温が低い状況では乾燥時間が長くなり、気温が高い状態であれば塗料は乾きやすくなります。

季節では夏は乾燥時間が短く、冬は乾燥時間が長くなります。しかし夏は梅雨の時期などもあるため、工事が行えない場合もあります。

プライマー塗装の選び方は

プライマー塗装は、仕上げ塗装の種類、外壁下地の素材や下地の状態、予算にあわせて選びましょう。ここでは、プライマー塗装の選び方について、詳しく解説します。

仕上げ塗装の種類

仕上げ塗装の種類によっても下塗り(プライマー)の種類は決まります。例えば、水性プライマーは水性塗料との相性が良く、環境にもやさしいという特徴があります。

また、油性プライマーは油性塗料と組み合わせて使用することで、耐久性が高まり、仕上がりが美しくなります。このように、仕上げ塗料とプライマーには相性があるため、仕上げ塗料にあったプライマーを選ぶことが大切です。

下地(外壁)の素材

外壁材など下地材の素材によっても、プライマーの種類は決まります。金属系のサイディングの塗装を行う場合は、防錆プライマーが重要な役割を担います。

防錆プライマーには防錆顔料が混ざっているため、上塗り材をしっかりと密着させるとともに、錆の発生を防ぐことができます。

例えば、外壁を修復するときには、通常は錆を完全に取り除くために壁の表面を削る必要がありますが、防錆プライマーを使用することで、簡単に塗布するだけで済むため、作業手間の軽減が見込めます。

また、浸透型プライマーは特にコンクリート外壁に用いられ、表面に浸透して耐久性を向上させる機能があります。そのため、雨や凍結による劣化を防ぐ効果も期待できます。

プライマーの選定は、塗装する素材によって異なるため、下地材にあった最適な製品を選ぶことが大切です。

下地(外壁)の状態

プライマーの種類は、外壁材など下地の状況によっても決まります。浸透性プライマーは油性タイプの製品で、水性タイプよりも高い浸透力があります。

そのため、コンクリートの外壁を塗装するときには浸透性プライマーがおすすめです。さらに、劣化した表面を修復し、耐久性を向上させる効果も期待できます。

また、浸透性プライマーは乾燥時間が短く作業効率が高いため、塗装期間の短縮も可能です。しかし、臭いが強く産業廃棄物になるため、環境への影響も考慮する必要があるでしょう。

予算

プライマーの種類を選ぶときには、予算も判断基準の1つになります。高品質のプライマーは、一般的には高価格帯ではありますが、耐久性と美観性の向上が見込めます。

一方で、価格が低いと一般的には耐久性も低くなり、将来的に再塗装が必要になる可能性が高まります。

再塗装は、高価格帯のプライマーを選んだ場合よりも費用がかかるため、費用対効果を見極めてプライマーを選ぶ必要があるでしょう。

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プライマー塗装はDIYが可能か

プライマー塗装は通販サイトでも手に入りやすいため、自分で材料を揃えられればDIYで塗装することもできますが、プライマーの選定には専門知識が必要です。

また、ベランダや2階の外壁などの高所は、足場をかけなければ落ちてケガをする可能性もあり、大変危険です。

DIYでプライマーを塗っても、塗りムラや塗料の滲みが発生するなど、仕上がりが悪いと結果的に業者に頼むことになるので、余計に予算がかかってしまう恐れがあります。施工によほどの自信がない限りは、始めから業者に頼むことをおすすめします。

まとめ

プライマー塗装とは、外壁塗装などを行う上で仕上がりを綺麗にするために必要な工程です。この工程を飛ばしてしまうと塗装が剥がれてしまうなどの危険性があるため、しっかりと行わなければなりません。

 

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】岩納年成

大手ゼネコン会社にて、官公庁工事やスタジアム、免震ビル等の工事管理業務を約4年経験。
その後、大手ハウスメーカーにて注文住宅の商談・プランニング・資金計画などの経験を経て、木造の高級注文住宅を主とするビルダーを設立。
土地の目利きや打ち合わせ、プランニング、資金計画、詳細設計、工事統括監理など完成まで一貫した品質管理を遂行し、多数のオーダー住宅を手掛け、住まいづくりの経験は20年以上。
法人の技術顧問アドバイザーとしても活動しながら、これまでの経験を生かし個人の住まいコンサルテイングサービスも行っている。

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