2024年04月19日更新
窓交換・サッシリフォームの費用は?種類や目的別にわかりやすく解説!
サッシと窓の単価×窓の数に工賃を加えた金額が、サッシと窓の交換にかかる費用です。サッシや窓の種類やグレードにより費用が大きく異なり、機能性が高いものほど価格が高くなります。今回は、サッシの交換や取替リフォームをする際にかかる費用の相場を解説します。
「窓交換に費用はどれくらいかかるの?」
「窓ガラスやサッシの交換に補助金や減税制度って使えるの?」
このようなことでお悩みではないですか?
窓交換・サッシリフォームにかかる費用は目的や種類により変わってきます。
防犯や防音、断熱に使われる窓はそれぞれに種類が違うためです。
音が気になるのなら二重窓に。暑さや寒さを防ぎたいのなら複層ガラスにしたり、空き巣から被害を防ぐなら強化ガラスや内窓にすることで解決します。
この記事では窓・サッシリフォーム交換の費用や種類について解説していきます。
また、適切な窓交換のタイミングと施工方法、リフォームの際の補助金や減税制度についても紹介します。
目次
窓の種類と交換にかかる費用相場
すべり出し窓
窓の交換費用(ガラス交換) | 約2~7万円 |
窓の交換費用 | 約10~25万円 |
すべり出し窓とは、外側(室外側)に開いて効率的に風を取り入れられる窓です。
狭いスペースでも設置可能で、窓を開ける角度の調整もしやすいため、キッチンやトイレなど湿気やニオイがこもりやすい部屋によく使われます。
換気性能が高く気密性が高いのが特徴です。
すべり出し窓には、横すべり出し窓と縦すべり出し窓の2種類があります。
1.縦すべりだし窓
ドアのように縦方向を軸にして外側に開きます。
風を取り込みやすいというメリットがありますが、雨の日などは風と共に雨も吹き込みやすくなります。
2.横すべり出し窓
窓の吊元(軸)が水平方向になっています。開けている時に雨が降ってきても、ちょうどひさしのようになっているので、室内が濡れないのがメリットです。
引き違い窓
窓の交換費用 | 約3~50万円 |
2枚の窓を左右にスライドして開閉する窓で、どちら側にも開くことが可能です。
ご家庭で最も多く使われていた種類の窓となります。
引き違い窓は大きさが豊富なため費用の相場が幅広くなっています。
採光面積が広いのが特徴で明るく開放感のある部屋に最適です。
上げ下げ窓
窓の交換費用 | 約10~18万円 |
上下に動かして開閉する窓のことです。引き違い窓が左右であるのに対して、上下に長い特徴があります。
基本的に引き窓よりも幅が狭く、構造上外から開けにくいため、引き窓よりも侵入しにくい窓とされています。また、換気効率がよいというメリットもあります。
FIX窓
窓の交換費用(ガラス交換) | 約2.5~5万円 |
窓の交換費用 | 約8~50万円 |
FIX窓(はめ殺し窓)とは、開閉できないように固定された窓です。
窓枠を最小限とし、ガラス面を大きくとることが可能になります。
そのため、開閉式の窓よりもガラス面が広く、最大限に自然光を取り入れることがメリットです。
また、窓枠をシンプルにできるので、景色をきれいに切り取った「ピクチャーウィンドウ」にも最適です。
掃き出し窓
窓の交換費用(ガラス交換) | 約3~5万円 |
窓の交換費用 | 約40~50万円 |
床から天井近くまでの大きさで人が出入り可能な大きな窓です。
主にリビングなどに、庭やベランダ、バルコニー、ウッドデッキなどへの出入り口として取り付けられています。
そして、外側に網戸を付けられるので開け放しにして風を取り入れやすくなります。
さらに開口部が広いので、採光性もよく外の景色もよく見えて開放感もあります。
ただし、開口部が大きいことから外気の影響を受けやすくなり、夏は暑く、冬は寒い部屋になりやすいためしっかりと検討しましょう。
※掃き出し窓の規格サイズは、横幅1.63m~1.8 m、高さ1.83 m~2.23 mが一般的。
腰高窓
窓の交換費用(ガラス交換) | 約2~4万円 |
窓の交換費用 | 約17~28万円 |
窓の下端が、腰ぐらいの高さ(床から約80〜100センチ)に取り付けられる窓のことです。
採光というよりも、換気を目的とすることが多いのが特徴です。
腰高窓は開口部・ガラス面積が小さいというデメリットがあります。
そのため、光をたくさん取り入れたい、部屋を広く見せたいという場合は、掃き出し窓がオススメです。
※腰高窓の標準サイズは、幅180cm、高さ90~120cmが一般的です。
スリット窓
窓の交換費用 | 約1~4万円 |
壁に設置する細長い形状の窓のことです。
通常の窓よりも横幅が狭いため、外から採光や通風を得ることを目的に設置されます。
また、外から中の様子が見えづらく、プライバシーを守れることが大きな特徴です。
そのほかにも、玄関や階段スペースの壁面などに、明かり取り用の窓として設置されることも多いです。
※トイレの窓ガラスやベランダの窓ガラスによって費用が異なります。
地窓
窓の交換費用 | 約10~20万円 |
床面に接した位置にある横長の窓です。立っている状態のときに目線よりかなり下になっているのが特徴です。
また、採光や換気の役割をもっており外の景色を楽しんだりインテリアとして取り入れたりすることが可能です。
出窓
窓の交換費用(ガラス交換) | 約2~3万円 |
窓の交換費用 | 約20~50万円 |
建物の壁より外に張り出している窓のことです。
張り出し部分の形状が台形のものは「ベイウインドウ」、弓形のものは「ボウウインドウ」と呼ばれています。
また、通常の窓よりもガラスの面が広いのが特徴です。
そのため、部屋内に光を取り入れやすく部屋全体が明るくなるというメリットがあります。
天窓
窓の交換費用(ガラス交換) | 約6~30万円 |
窓の交換費用 | 約15~45万円 |
建物の屋根に取り付けられる窓のことで、目的は採光や換気です。
住宅密集地や日当たりの悪い立地において室内への光を確保するための手段として用いられます。
天窓は、天井からの採光のために作られていて、壁面の窓に比べて3倍の採光効果があるとされています。
※ちなみに、高窓は天井に近い部分につける窓、天窓は「天井につける窓」です。
窓ガラスの種類と交換にかかる費用相場
窓ガラスには、一般的なガラスと機能的なガラスがあり、場所や目的によって異なります。
無駄な出費を抑えて快適に暮らすために窓ガラスの特徴や費用相場をきちんと理解しておきましょう。
フロートガラス
窓ガラス交換費用 (90cm×90cm) | 約0.6~2万円 |
窓ガラス交換費用(90cm×180cm) | 約2~3万円 |
一般的なガラスで透明なガラスです。
フロートガラスは、薄くて歪みのない平らなガラスで、透明度が高く採光性に優れており、価格も安いというメリットがあります。
※ちなみに、「透明板ガラス」と「フロートガラス」この2つに違いはありません。
フロートガラスという呼び名は、ガラスの製造法に由来します。
型番ガラス
窓ガラス交換費用 | 約1~3万円 |
デザインガラスとも呼ばれ、表面に凹凸の加工を施したガラスのことを指します。
視界を遮る効果があるため、家の中ではお風呂やトイレなどに使われることが多いガラスです。
ただし、強度は一般的な透明ガラスよりも劣るため、強風や雨粒を受けやすい場合での設置は注意が必要です。
強化ガラス
窓ガラス交換費用 | 約2~5万円 |
通常のガラス(フロートガラス)に比べて3~4倍の強度があるとされています。
また、強化ガラスは「割れにくい」や「粒状に割れるためケガをしにくい」というメリットがあります。
万が一割れたとしても、通常のガラスのように鋭利な破片が出るわけではなく、ガラス全体が粒状に割れますので、安全に後処理が可能です。
※一般的な厚さ5mmの90cm×90cmサイズの強化ガラスは約1~2万円が相場です。
余談ですが、割れても粉々になるため怪我をしにくいという観点から、災害時に避難所としても使われる学校のガラスなどにも使用されています。
綱入りガラス
窓ガラス交換費用 | 約2~3万円 |
ガラスに金網(ワイヤー)を封入したガラスです。
この金網により火災時のガラスの飛散を防止します。
万が一火災が起きたとき延焼を防いだり、燃え広がった炎によってガラスが割れたときに飛び散るのを防止してくれます。
※別名「防火設備用ガラス」と呼びます。
ほかにも、半透明で覗き見を防止できる網入り型板ガラスもあります。
複層ガラス
窓ガラス交換費用 | 約3~10万円 |
複層ガラスの中間層には乾燥空気が注入されているため、 水分を含まない乾燥した空気は結露を防ぐと共に、熱が伝わりにくい性質があります。
また、1枚ガラスと比べると約1.7倍の断熱性があるといわれています。
さらに、一般的なガラスと比べて複数のガラスが重なっている分強度も強いため空き巣などに狙われにくくなることが考えられます。
※ガラスが2枚の複層ガラスを「ペアガラス」、ガラスが3枚の複層ガラスを「トリプルガラス」と呼びます。
Low-E複層ガラス
窓ガラス交換費用 | 約3~6万円 |
Low-E(ローイー)複層ガラスは、2枚以上のガラスの間に中空層を設けた複層ガラスの一種です。
Low-Eガラスとも呼ばれ、複層ガラスの内側のどちらかの面が特殊金属でコーティングされいます。
そのため、紫外線や日射熱などのカット率が高まり、断熱性能や遮熱性能が向上します。
特徴は夏は涼しく、冬は暖房熱を外へ逃がしません。また、西日対策や紫外線による色あせ防止にも効果的です。
※ちなみに、英語のLow-Eは低放射を意味しています。
サッシの種類と交換にかかる費用相場
サッシは主に5種類です。特徴や使用する目的で費用も異なります。
最適なサッシを選ぶために特徴や費用の相場をよく理解しておきましょう。
アルミサッシ
サッシの交換費用 | 約数万〜20万円 |
アルミニウムで作られた窓枠です。
サッシの中では最もよく使われており、日本ではサッシ全体の9割以上を占めています。
腐食に強く耐候性という点でも、外に面して取り付ける建材として優れています。
ただし、熱を伝えやすいため冬場の冷気で冷たくなり、そのサッシが建物の内側の暖かい空気に触れることで、結露を起こしやすくなります。
樹脂サッシ
サッシの交換費用 | 約数万~15万円 |
「樹脂」は別名・塩化ビニール樹脂とも呼ばれており、私たちが日常的に使う物(フライパンの取っ手など)にもよく使用されている素材です。
そのため、室内の暖かさを逃がしにくく、室外の冷たい空気を室内へ伝えにくくします。
ただし、気密性・断熱性に優れる樹脂ですがアルミと比較して紫外線に弱いという弱点も持っています。
※樹脂サッシの交換リフォーム費用は、サッシの性能や窓ガラスの大きさによって費用が異なります
木製サッシ
サッシの交換費用 | 約数万~12万円 |
窓枠が木製でできたサッシで、アルミサッシや樹脂サッシと比べて断熱性や結露防止に優れています。
木材は熱伝導率が低く、外気の影響を受けにくいため、室内の空気を冷やさず結露が発生しにくいという特徴があります。
ただし、初期コストが高くこまめなメンテナンスが必要です。
また、雨や紫外線をどのように最小限に抑えるかがポイントです。
※ちなみに、木製サッシは寿命が長く、メンテナンスを十分におこなえば100年以上はもつといわれています。
スチールサッシ
サッシの交換費用 | 約数万~15万円 |
スチール(鉄)でできたサッシのことです。
アルミ製のサッシが普及する前に使われていました。
スチールサッシの弱点は、重く開閉に力が必要であることや、錆びやすいことです。
また、気密性が低いことから住宅についてはほぼ全てアルミサッシに置き換わっています。
一方で、無骨な質感や重厚感があるため、インテリアをオシャレにする目的として若者の間では人気です。
そのほかにも、耐火性や強度に優れているため、建築基準法の特定防火設備として用いられます。
アルミ樹脂複合サッシ
サッシの交換費用 | 約数万~35万円 |
アルミと樹脂の2つの素材を組み合わせて作られたサッシです。
特徴として、アルミサッシの耐久性と樹脂サッシの断熱性を兼ね備えています。
アルミサッシに比べると断熱性が高く、樹脂サッシに比べると丈夫なのがメリットです。
ただし、断熱性や防音性は樹脂サッシに比べると劣り、アルミサッシより紫外線に弱いのに注意が必要です。
窓リフォームの目的別の内容と費用相場
昨今、電気代の高騰や空き巣被害、災害時の安全確保などの問題が増えています。
このような問題は窓やサッシを見直すことで解決することがあります。
ここでは、主な窓やサッシのリフォームのお悩みと解決方法、費用の相場を合わせて解説していきます。
断熱・結露対策のための窓リフォームと費用
断熱・結露対策のための窓リフォームでは、以下の2通りの方法が考えられます。
- 断熱ガラス(Low-eガラス)に交換する
- 二重窓(内窓)にする
- Low-eガラスは非常に低放射に優れたガラスなため、断熱性が高いとされています。
その結果、夏は暑さを防ぎ、冬は熱を逃がさず、家中を快適な温度で保ってくれるだけではなく冷暖房の効率を高めるため、節電が可能です。 - 二重窓とは、既存の窓の内側にもう1枚窓を取り付けたものです。
二重になるため窓と窓の間に空気層が生まれます。
この空気層が断熱材のような役目になるため、部屋の断熱性能が向上します。
また、部屋の内側に窓が設置されるという意味から内窓とも呼ばれます。
Low-eガラス交換費用 | 約3~6万円 |
二重窓(ペアガラス) | 約5~12万円 |
風通しのための窓リフォームと費用
風通しを良くするには、窓を2箇所に作るのがポイントです。
2ヶ所の窓を開けることで空気の通り道ができて効率的な換気ができます。
また、2ヶ所の窓は対角線(北と南)上にあるとさらに効率的です。
おすすめの対策は下記2点です。
- 風通しをよくするには、風が吹いてくる方向に窓を設置するのがおすすめです。
たとえば、夜間に風を利用したい場合は、風が入って来る方に地窓を設けます。 - 家の中の方が暖かいとすると、その風は浮き上がりやすくなります。
そして、 風が出ていく場所に高窓を設ける ことで、低い場所から入って高い場所へと抜けると言った風の通り道を作ることが可能です。
地窓 | 約10~20万円 |
高窓(はつり工法) | 約10~50万円 |
高窓(カバー工法) | 約10~20万円 |
防音対策のための窓リフォームと費用
二重窓(ペアガラス) | 約5~12万円 |
トリプルガラス | 約5~12万円 |
異厚(いあつ)複層ガラス | 約3~10万円 |
二重窓と複層ガラスによって防音効果を期待することが出来ます。
先述した、二重窓を取り付けると外側の窓と内窓の間に中間空気層が生まれ、外から騒音が侵入すると、この中間空気層の中で音が反射を繰り返します。
その後室内に入る時には音量が小さくなっているので騒音もかなり静かになります。
そのためサッシの隙間から侵入して来る騒音も中間空気層で防音できます。
また、内窓に遮音性能の高いガラスを使用すれば、より高い防音性能が得られます。
- トリプルガラス…3枚のガラスと2層の空気層で構成された複層ガラスです。
- 異厚(いあつ)複層ガラス…2枚のガラスの厚みが異なるタイプの複層ガラスです。
防犯対策のための窓リフォームと費用
防犯ガラス | 約約2~5万 |
防犯ガラスは、2枚のガラスの間に特殊な中間膜(防犯膜)を挟み込んだガラスです。
ガラスが割れても防犯膜がガラスに強力に接着しているため、ガラスが脱落せずに穴が空きにくいのが特徴です。
また、災害時の衝撃に強く紫外線や騒音も遮断するなど安全性と機能性も兼ね備えています。
近年の雨戸は昔と異なり、雨戸自体にも鍵がついています。
そのため、窓と雨戸の両方に鍵をかければ、鍵を開けるのに倍の時間を要することになって、空き巣が窓から侵入しにくくなります。
耐震対策のための窓リフォームと費用
窓を小さくするリフォーム費用 (カバー工法) | 約15~40万円 |
パネルを使用して窓を小さくする
耐震リフォームでは、窓を小さくして隙間をパネルや壁で埋める方法があります。
既存の窓の上に新しい窓・サッシを取り付け、埋めたい部分を不透明のパネルでふさぐことで窓を小さくします。
この方法は、カバー工法と呼ばれます。
そのほかにも、窓を減らしたりすることで壁の強度を補強し耐震性を高めるリフォームもあります。
シャッターや雨戸の取り付け・交換にかかる費用相場
交換費用雨戸の設置 | 2~15万円/箇所 |
手動シャッターの設置 | 6~16万円/箇所 |
電動シャッターの設置 | 10~35万円/箇所 |
近年は、防犯のために設置する傾向が強まっています。
雨戸やシャッターがあれば侵入に手間がかかるため、空き巣が侵入する際に効果を発揮します。
防犯面を強化したいのであれば、雨戸などを設置するといいでしょう。
雨戸やシャッターには、下記のメリットもあります。
- 遮熱・遮光効果がある
- 防音効果がある
- 台風対策など、防災効果がある
- 遮光効果で光熱費削減
- 室内の暖かさを逃がさない断熱効果
これらの恩恵は有効で費用対効果も高くおすすめです。
ただし、2階など足場が必要な場合は業者によって費用が加算される場合があります。
窓・サッシ交換のよくある失敗と対策をチェックしよう!
「窓の交換はしたけど、想像していた生活とは違った」などのよくある失敗を紹介します。
そして、窓のリフォームや交換で快適な生活を送るために重要なポイントも併せて解説します。
夏は暑すぎて冬が寒すぎる
「結露がひどくてカビが繁殖したため、価格が安くて交換時間もはやいアルミサッシに変更してきれいになったが、夏は暑すぎて冬が寒すぎた」
窓は家の中で一番熱の出入りが激しい場所です。
特にアルミサッシの場合、サッシに熱が伝わり夏は窓周辺の気温が高くなり冬は気温が下がります。
また、夏の冷房時に家全体に入ってくる熱のうち、窓やドアの開口部を通るものが70%以上です。
つまり、夏を涼しく快適にするためには、開口部の「遮熱」と「断熱」がとても重要です。
そこでポイントを下記に記載します。
- 樹脂窓はアルミに比べて気密性が高いため温度の影響を受けにくくなっています。
- 樹脂製の内窓は熱伝導率が低いため、真冬は冷気、真夏は暑い外気をシャットアウトします。
今回の様なケースの場合、樹脂製品を選ぶと夏も冬も快適な生活が送られます。
また、自分だけの判断ではミスが多くなりがちなため、経験豊富なプロの業者を選ぶことも重要です。
外からの人の目が気になる
大きな窓は太陽光がたくさん入りますし、場所によっては外の景色も楽しめます。
しかし、道路側に大きな窓を設置すると通行人の目が気になってしまいます。
特に1階の窓は、通行人の視線にさらされるので注意が必要です。
このような場合の対策は、
- 窓の高さをずらす
- ガラスを交換する
高窓や地窓であれば、カーテンやブラインドを付けなくても視線を回避できます。
また、窓ガラスフィルム(プライバシーガラス)を施工することにより外から中を見ようとすると鏡のように反射しますが、中からは透けて見えます。
窓ガラスフィルムの施工 (1㎡あたり) | 約0.8~1.2万円 |
※窓ガラスフィルムの見積もり方法は、1㎡単価×ガラス面積+諸費用(実費)+特別費用=合計料金です。
空き巣に侵入された
雨戸がない窓やシャッターのついていない窓は、窓ガラスを簡単に割ることができます。
事例として一番多いのが、ガラスを割り鍵を開け侵入する手段で引き違い窓が最も多く、 中でも掃き出し窓がほとんどです。
空き巣の対策として以下の対策が考えられます。
- 雨戸やシャッターを取り付ける
- 防犯ガラスや防犯フィルムを貼る
防犯フィルム | 約5~15万円 |
先述で解説した雨戸やシャッター、防犯ガラスはもちろん、防犯フィルムを費用が高くても取り付けることを推奨します。
※CPマークの防犯フィルムは、第三者機関である国民生活センターによって認定されています。
出典:日本ウインドウ・フィルム工業会「CPマーク」
リフォーム費用を抑えるために補助金・減税制度を活用しよう!
国からの補助金やお住いの地域の補助金(地方自治体)を検討されている方も多いでしょう。
また、省エネリフォーム減税制度を活用したい方も多いのではないでしょうか。
ここでは、補助金や助成金の制度について解説します。
窓交換で使える補助金制度
国の制度で以下のような住宅リフォームの支援制度があります。
このような支援制度を活用すれば通常の3割~5割程度まで費用負担を抑えることができます。
詳しくはこちらの窓のリフォームに使える補助金の紹介ページをご確認ください!
国の制度以外にも地方公共団体が実施している補助金制度もあります。
お住いの地域によって補助金制度はことなります。詳細は各自治体へ問い合わせをして確認してみましょう。
また、「住宅リフォーム支援制度検索サイト」で詳しく検索することもできます。
窓交換で使える減税制度
所得税と固定資産税が減税される省エネリフォームがあります。
窓の断熱性や遮熱性を向上させて、冷暖房の効率を高め、省エネを実現するリフォームです。
主な内容は、
- ガラス交換
- 内窓・二重窓の設置
このような制度を活用してお得に快適な住環境や省エネ化を実現しましょう。
ただし、現行の省エネ基準に適合することや所得税、固定資産税に制限を設けています。
※詳しくは、国税庁の省エネ改修工事をした場合をご確認ください。
出典:国税庁「No.1219 省エネ改修工事をした場合(住宅特定改修特別税額控除)|国税庁」
窓・サッシの施工方法
窓・サッシの施工方法には、はつり工法とカバー工法の2種類があります。
それぞれの工法をわかりやすく解説します。
はつり工法
はつり工法とは、窓のサッシやガラス部分を全て撤去して新しい窓に交換する方法です。
最新の窓にすることで、断熱性や遮音性などの性能を大幅に向上できることが大きなメリットです。
ただし、窓そのものを交換するため工事期間が長くなり費用は高くなります。
カバー工法
既存の枠の上から新しい枠を被せて、新しい窓を取り付けるリフォーム方法です。
そのため、大がかりな工事が要らないため早めの交換が可能になり費用が安く抑えられます。
ただし、既存の窓枠と二重になるため、窓が一回り小さくなるのがデメリットです。
窓・サッシを交換するタイミングとは?
窓やサッシの使い方や素材により変わってきますが、一般的には20~30年程度とされています。
月日の経った窓やサッシは、ひび割れや腐食・サビ、結露・カビなど、さまざまな症状を引き起こします。
そして、放置しておくと予期せぬリスクを招くこともあるため、早めの交換を心がけましょう。
窓ガラスの損傷(ひび割れ)
ガラスにひびが入ると、少しの衝撃でも割れやすくなってしまい危険です。
特に、小さな子どもやペットがいる家では、ほんの小さな破片でも怪我につながります。
また、隙間から雨が入って錆が生じやすくなるため、すぐに交換しましょう。
そのほかにも、防犯の観点からも簡単にガラスは割れてしまうため空き巣被害のリスクが高くなります。
結露やカビの付着
結露を放置するとカビやダニを発生させ、繁殖させてしまいます。
子供やペットがいる家庭では衛生面上よくありません。
また、サッシや周辺の木材にまで広がり家の寿命まで縮めます。
健康被害や家に被害が及ぶ前に新しいものに早期に交換しましょう。
窓・サッシの劣化(腐食・サビ)
サビが発生しやすくなり、腐食が原因で窓がスムーズに開閉できません。
また、劣化を放置すると窓ガラスの割れやサッシの変形につながるリスクもあります。
結果として、窓やサッシの隙間から風が入りやすくなるため気密性が下がり断熱効果が失われます。
構造的な不具合(開閉できない・異音がする)
太陽光を直接受けている部分と、受けていない部分の温度差によるわずかな歪みや、熱伸び率の差で生じる摩擦などが原因で擦れる音が発生します。
そのため、サッシ部分の隙間が大きくなり音漏れしやすくなり、個人のプライバシーが保てなくなります。
また、窓ガラスは温まると、熱を吸収して膨張する性質を持っています。
そのため、ひづみが生じて窓ガラスが割れる危険性があります。
窓交換・サッシリフォームのと注意点
専門的な知識と経験が必要です。
ガラスとサッシの選び方で断熱性が変わったり、二重窓(二重サッシ)を取り付ける際は、採寸や傾き、隙間調整など細かい対応が必要です。
そのほかにも法律やマナーやモラルといった規約なども関連してきます。
ここでは、主な注意点を踏まえながら適切な窓のリフォームを実現するための解説をしていきます。
マンションでは規約・規則の確認をする
窓が共有部分か専有部分のどちらに属しているか確認する必要があります。
マンションによって規約が異なるため、窓枠(サッシ)をリフォームできるかは、お住まいのマンションの管理組合に確認しましょう。
また、国土交通省が作成した「マンション標準管理規約」には、窓のサッシや窓ガラスは共用部分とされています。
したがって、その場合の修繕の費用は管理組合が負担することになります。
賃貸住宅では事前に許可を取る
窓の交換や内窓の設置を行うには、事前に大家さんや管理会社に許可を取る必要があります。
具体的には、内窓は室内側に設置するため専有部分の工事となります。
マンションなどの集合住宅でも問題なく施工ができます。
また、結露が発生する・騒音など二重窓を設置することで解決します。
このような場合は既存の窓をそのまま残すため、マンションや賃貸でも許可されるケースが多いです。
ただし、勝手に取り付けるとトラブルになる可能性があるため注意が必要です。
耐震性や耐風性を保つ筋交いの確認をする
筋交い(すじかい)は、柱と柱の間に形成される四角形を美しく保つことで倒壊を防ぐ役割があります。
強風や地震など横に揺れる衝撃に耐えるための構造体です。
窓を増設したい理由などで筋交いを無視した設置は非常に危険です。
そのため、筋交いの素材や位置は図面と現地調査などで専門家にしっかり確認してもらいましょう。
また、筋かいは建築基準法によって一定の割合で入れることが定められています。
法律に基づいたリフォームを行う
法律に基づいたリフォームを行うには、建築基準法や都市計画に基づいたうえで事前の確認が必要になります。
建築基準法では、リフォーム工事現場の看板の設置を義務付けています。
たとえば、建築者や設計者、施工者、現場監理者の氏名または名称および建築確認があった旨を表示する必要があります。
そのため、DIYなど住民が自らリフォームすることはできません。
そのほかにも、マンションでリフォームを行う場合は、住戸内の工事であれば基本的に確認申請は不要ですが、マナーや規約を考慮すれば確認申請はしておくのが良いでしょう。
安心安全な住まいづくりのためにも、住宅リフォーム推進協議会の「知っておきたいリフォーム関係法令の手引き」を参考にしてみてください。
出典:住宅リフォーム推進協議会-知っておきたいリフォーム関係法令の手引き
まとめ
窓・サッシリフォームの目的や設置場所、費用について詳しく解説してきました。
以下を参考に、窓・サッシリフォームで快適な生活を送ってみてください。
- 窓・サッシを交換するタイミング
- 窓、サッシ、窓ガラスの種類
- 窓リフォームの目的別の内容と費用相場
- 窓・サッシリフォームの補助金と減税制度の活用方法
- 窓交換・サッシリフォームのと注意点
以上の点を踏まえ、本記事で解説した内容を把握して素敵なライフスタイルをお過ごしください。
この記事が、あなたの窓・サッシリフォームのお役に立てば幸いです。
窓リフォームで、優良な会社を見つけるには?
本記事の窓リフォームは一例で、「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なり」ます。複数社の見積もりを「比較」をすることが重要です!
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この記事の監修者プロフィール
2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。
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