2024年01月24日更新

監修記事

吹き抜けのある間取りでオシャレな空間!メリットとデメリットを詳しく解説

吹き抜けのある住宅は、開放感が増すなどのメリットがありますが、2階部分の間取りが制限されてしまうというデメリットもあると言われています。新築住宅やリフォームなどで吹き抜けを作る場合、実際にはどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?

吹き抜けはデザイン性に優れており、おしゃれな空間を生み出します。おしゃれな空間にしたい方は吹き抜けが候補の一つに挙がると思います。

しかし吹き抜けにはメリットとデメリットがあります。吹き抜けを作る際には、知っておく必要があります。

そこで今回は吹き抜けのメリット・デメリットや費用、注意点などについてご紹介します。

吹き抜けとは何か?


吹き抜けとは2階層以上の建物において、下階の天井と上階の床を設けず垂直方向に抜けた空間のことを指します。階段やエントランスなどに良く見られる構造です。

つまり1階と2階との間に隔たりが何もなく、繋がっている空間のことです。

都市部などは家が狭いことが多く、採光を取るために吹き抜けがよく採用されています。

吹き抜けのある間取りのメリットとは?

吹き抜けのある間取りのメリットについて4点ご紹介します。

解放感の向上

吹き抜けは解放感を向上させてくれます。

吹き抜けは2階層以上が連続して繋がっているので天井が高くなります。

そのため、視界が開けて部屋が広く見え、解放感のある部屋が出来上がります。

また都心部などの家が狭い所では、吹き抜けを作ることで空間を広く見せることが出来ます。

自然の光りを取り入れられる

吹き抜けは自然の光を多く取り入れることが出来ます。

吹き抜けを作ると窓が高い位置に設置することができ、1階の窓からは採光しにくいお家の場合でも高所からだと光が届きやすくなるためです。

冬でも明るさを確保でき、光が差し込むことから部屋の温度も暖かく保てます。

また、夜以外はどの時間帯でも光を取り入れられるため、いつでも明るい家になり、電気をあまりつける必要がなくなるので電気代の節約にもなります。

家族のコミュニケーションが取れる

吹き抜けは家族とのコミュニケーションを取りやすくなっています。

吹き抜けの構造上、1階と2階の隔たりがなく繋がりが生まれるので、2階にいたとしても声が届きやすく、コミュニケーションが取りやすくなっています。

またどこにいても気配を感じられるため、特に小さなお子様がいらっしゃるご家庭では安心できます。

吹き抜けのある間取りは狭小住宅にもおすすめ

延床面積が30坪の家やもっと小さな狭小住宅の場合、吹き抜けを設けようとする発想が浮かばないケースもあります。

しかし狭小住宅だからこそ、住宅や高い建物などに挟まれた場所では採光が難しいため、上からでも何とか明かりを確保したいところです。

30坪やそれ以下の空間を最大限に活かすためには、吹き抜けを利用した間取りにすることをおすすめします。

リビングや階段に吹き抜けがある家にすることで、十分に光を取り入れることが可能になります。吹き抜けを作ることで天井が高くなるため、部屋が広く感じられるという心理的効果も得られるのです。

太陽の光を浴びることができれば、体内でカルシウム吸収を促すビタミンDが作られるようになります。体内時計の調整にもなるため、健康にも良い影響が表れるでしょう。

明るく広い空間を作ることで気持ちにも余裕ができるので、効果はさらにアップします。

また、吹き抜けの一部をロフトとして利用する「ハーフ吹き抜け」という方法もあります。吹き抜けによる採光と空間の広がりを確保しながら、ロフト部分で収納スペースも作ることができるのです。

狭い家だからこそ、細かく部屋を仕切らずに、吹き抜けを利用して気持ちの良い空間を作ることも大切です。ぜひ吹き抜けを作ることを検討してみてください。

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吹き抜けのある間取りのデメリットとは?

吹き抜けのある間取りは魅力的ですが、デメリットもあります。

今回はデメリットについてご紹介します。

2階の間取りが制限される

吹き抜けは2階部分の床をなくして作るため、2階の床面積が減りスペースが狭くなってしまいます。

そのため、2階の間取りが制限されてしまいます。

家族構成によっては2階が狭いと感じてしまうかもしれません。

狭くて後悔しないためにも、間取りの確認はしっかりとしましょう。

空調の効率が悪くなる

吹き抜けは、高い窓を設置することなどにより部屋全体が明るくなるため日中の電気代は抑えられやすいです。

しかし、空間が広い分冬は暖かい空気が上にいき、夏は冷たい空気が下へ偏ってしまいます。

そのため、空調の効率が悪くなり光熱費がかかる傾向にあります。

プライバシーの問題

吹き抜けは、1階と2階の隔たりがなく空間が繋がっています。

そのため、音が響きやすく話し声も響いてしまい、プライバシーの確保が難しくなります。

お子様がいらっしゃるご家庭では、小さいうちは良くても成長した時にプライバシーがないと嫌がられる可能性があります。

将来のことも考える必要があります。

高所の照明などのメンテナンスが大変

吹き抜けは高所に照明や窓があります。

そのため、電球の交換や掃除をするには梯子を使う必要があるなど、電球の交換や掃除が大変で危険が伴う場合もあります。

場合によっては清掃業者などを呼ぶ必要もあり、メンテナンス費用がかかってしまいます。

吹き抜けのある間取りのデメリットを解消する方法

間取りの自由度や空調効率などのデメリットがあるとされている吹き抜けですが、きちんと対策をとっておけば、これらのデメリットに対処することができます。

まず、間取りの問題についてですが、収納については廊下に作り付けの棚を設置したり、床下収納や屋根裏収納を導入したりすることによって対応可能です。

部屋の間取りについては対応が難しい部分もありますが、設計段階で階段の位置や廊下の配置などについて考慮した設計を行っておけば、将来的に廊下を利用した部屋の拡張が行うことができます。

空調に関する問題については、採光窓に断熱性能の高いペアガラスを用いる、屋根や壁に断熱材を施工する、家全体を高断熱設計にし、空調効率を高めるなどの方法がおすすめです。

リフォームによって吹き抜けの空調問題を解決したいという場合には、窓断熱の施工による熱移動の防止や、採風口による換気、天井照明を照明付きシーリングファンに変更して空気の対流を発生させると良いでしょう。

採風口を設置しておけば、キッチンに設置した換気扇の換気効率も向上するというメリットも得られます。

壁の構造等の問題で採風口を後付けで施工できない場合には、窓の一部が採風口になっている製品もありますので、このような製品へ交換すると良いでしょう。

また、吹き抜けの中ほどにロールスクリーンなどを設置して空間の体積を狭くするといった方法も効果的です。

ロールスクリーンなら自然光を十分に取り入れたい場合には収納することもできますし、光を通す素材を用いれば採光性を維持することもできるため、季節に合わせて自然光をより有効活用できます。

プライバシーの問題については、子供の成長に合わせてドアを後付けで施工できる設計にしておくと良いでしょう。

ただ、リビングダイニングに空間が繋がった状態でもストレスを感じるかどうかについては個人の性格による部分も大きいため、扉の設置スペースについては、必要ない場合もあります。

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吹き抜けのある間取りの活用方法をご紹介


同じ家に長く生活していると、新たな収納スペースが必要になったり、リモートワークが可能になると仕事部屋が欲しくなったりと、新たな部屋を検討しなければならないことがあります。

そのような時にこそ、吹き抜けをうまく活用しましょう。

「ハーフ吹き抜け」であれば、吹き抜けの一部に床を設置してロフトにすることで、ロフト部分を新たなスペースとして活用することが可能となります。

家族構成やライフスタイルに合わせて、収納スペースや書斎、室内物干しなどとして活用することができるでしょう。ロフトを設置する場合にかかる費用は、2畳程度の広さで約15万円になります。

ただし、床面積が増えると、自治体もしくは民間の建築確認検査機関に対して「建築確認申請書」を提出し、承認を得る必要があります。

しかし、防火地域・準防火地域以外の地域において、増築する床面積が10平方メートル以内であれば、申請の必要はありません。

なお、防火地域・準防火地域とは、市街地での火災の危険を防除するために定める地域として、都市計画法で指定されているエリアのことを言います。この点を注意しておけば、無理なく増築が可能です。

また、吹き抜けがあると家族の顔が見えてコミュニケーションが取りやすくなるため、子供が独立した後に夫婦二人の生活となっても、会話がしやすくなるでしょう。

さらに、介護が必要になっても、プライバシースペースが少ないことで異変を察知しやすくなります。将来の生活を考えた時に、吹き抜けがあることによって、安心して過ごすことができるでしょう。

吹き抜けを設けるのにおすすめの場所

吹き抜けのメリットは、解放感の向上、自然の光を取り入れられること、家族のコミュニケーションが取れることです。

この3つのメリットを最も享受できる場所が、南向きのリビングです。

リビングは皆が集まる場所のため、吹き抜けがあると解放感が生まれ圧迫感を感じません。

また南向きのため自然光を取り入れることができるので、明るく、コミュニケーションが取りやすい場所になります。

リビングは家族で過ごす大切な場所のため、吹き抜けを設けるのにおすすめです。

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吹き抜けをリフォームで作る場合の費用はどれくらい?

吹き抜けをリフォームで追加する場合、約100〜500万円の費用がかかります。

また平屋には構造上吹き抜けを設けることはできません。もし吹き抜けを設けたい場合、似たような空間構成にできないか、リフォーム業者に相談してみましょう。

リフォーム費用は施工面積や耐震強度など建物の状況によって大きく変化するため、具体的な金額については現地調査の際に詳しく聞いてみて下さい。

また複数の業者から見積を取り、比較検討することも大事です。

吹き抜けをリフォームでなくしてしまう場合の費用はどれくらい?

吹き抜けを作ってはみたものの、エアコンの効きが悪かったり、部屋数が足りなくて困ったりと、不便を感じることもあるかもしれません。

そのような場合には、思い切って吹き抜けを塞ぐリフォームを検討してみるのも良いでしょう。

吹き抜けを塞ぐ前に、吹き抜けをなくしてどうしたいのか考えておく必要があります。単に、エアコンの効きが悪いからという理由だけであれば、天井をつくるだけにするという方法もあります。

吹き抜けを塞ぐだけになるため、費用は比較的かからないものの、無駄な空間が出来てしまいます。それだけで構わないというのであれば、約15万円~約22万円ほどで済みます。

天井ではなく床材を敷くという方法であれば、ロフトとして活用することができます。部屋として仕切らず、床を作るための工事だけになるため、費用は素材によって約15万円~約60万円ほどになるでしょう。

しっかり壁やドアを作って新たな部屋にしたり、収納力のあるロフトや納戸にしたりする場合は、さらに費用がかさみます。

施工面積や内装工事、電気工事、耐震補強など、どの程度まで工事をするかによって費用も変わります。約50万円~約550万円ほどみておくとよいでしょう。

独立した部屋にするならば、床面積が増えることから、ほとんどが確認申請の対象となります。

天井を張るだけなら問題はないでしょうが、ロフトにする場合は、いろいろと細かな基準を満たせば、確認申請の対象外となり、固定資産税の加算もありません。

自治体によってロフトの基準や定義が異なるので、自治体に確認するか、業者に確認してみると良いでしょう。

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吹き抜けのある間取りで注意したい知っておくべきこと

吹き抜けのある間取りのメリットを享受するためには、注意しておくべきことがあります。

メリットの一つである自然の光を取り入れられる点についてですが、吹き抜けの場所や向き、ある程度の奥行きがなければ採光の効果は得られません。

そのため太陽と窓の角度によって採光できる時間帯など、建売の場合は特に実際の状況をシミュレーションしておくべきです。

シミュレーションをしておかないと「思ったより採光が取れなかった」という問題が生じてしまうので、必ず確認しておきましょう。

吹き抜けのあるおしゃれな間取りの施工例

生活する上で具体的にどのようなメリットがあるのかご紹介します。

リビングイン階段のある吹き抜け

施工費用 800万円以上(税込)
施工期間 約2〜3カ月
リフォーム面積 100㎡以上

リビングに階段があるため、2階へ昇り降りする際は必ずリビングを通ることになります。

そのため、顔を合わせる機会が増えてコミュニケーションが増えます。

また家族がどこにいるのか把握しやすくなり、安心できます。

吹き抜けのある天井高のリビング

施工会社:バレックス
施工費用 1,000万円以上(税込)
施工期間 約2〜3カ月
リフォーム面積 約126㎡

吹き抜けがあり、天井が高くなっています。

そのため窓の位置も高くなっており、十分な自然の光を取りいれられます。

光を取り入れることで部屋全体が明るくなり、電気代の節約にもなります。

キャットウォークのある吹き抜け

施工費用 約972万円(税込)
施工期間 約2カ月
リフォーム面積 約105㎡

キャットウォークのある吹き抜けで、猫が喜ぶ仕様になっています。

キャットウォークがリビングにあることで猫がリビングに来てくれるので、会話のきっかけにもなります。

また猫も明るい光を受けられます。

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吹き抜けのある間取りの失敗談

吹き抜けの失敗談をご紹介します。

吹き抜けのある1階は音が反響しやすいため、テレビの音が聞こえづらくなってしまい、字幕を付けてテレビを見ているという失敗談がありました。

音量を大きくすると、2階にいる人がうるさく聞こえてしまうからです。

このような失敗をしないためにも、しっかりと比較検討することが大切です。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】岩納年成

大手ゼネコン会社にて、官公庁工事やスタジアム、免震ビル等の工事管理業務を約4年経験。
その後、大手ハウスメーカーにて注文住宅の商談・プランニング・資金計画などの経験を経て、木造の高級注文住宅を主とするビルダーを設立。
土地の目利きや打ち合わせ、プランニング、資金計画、詳細設計、工事統括監理など完成まで一貫した品質管理を遂行し、多数のオーダー住宅を手掛け、住まいづくりの経験は20年以上。
法人の技術顧問アドバイザーとしても活動しながら、これまでの経験を生かし個人の住まいコンサルテイングサービスも行っている。

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